――これまで話を聞いてきた女の子って、いいセックスを思い出しながらオナニーをするって人が多かったんですけど、そういうのはない？

M：　思い出しオナニーは、これまでの人生で2回くらいしかないですね。
そもそも私にとってセックスとオナニーって全然違うものなんですよ。
だから基本的にその2つはリンクしない。

――セックスとオナニーはどう違うの？

M：　セックスっていうのは、オナニーより素敵なものなんです。

――えー。オナニー推しの私としては、それはショックだなあ。
じゃあ、なんでオナニーをするの？　性欲処理？

M：　性欲処理……かなあ。オナニーも好きなんですよ。
でも、子供の頃ってオナニーしてる自分のこと誰にも言えなかったじゃないですか。
ずっと罪悪感を持ってやってたっていうのがあるから、それが今でも残ってるのかも。

――今は「女性の性欲は当たり前です！」みたいに言われてるけど、それでも改正されない？

M：　うーん、頭ではわかってるんだけど、ずっとそう思ってきたから染みついちゃってるんですよ。
あと、セックスを知ったらなんかオナニーがバカバカしく見えてきちゃったっていうのもある。
「なにも一人でそんなことしなくても」って。

――私はオナニーが好きだからショックだなあ。
これから先、セックスとオナニーどちらかしかしちゃいけないってなったら断然オナニーですもん。

M：　え、それは何故？

――だって、オナニーのほうが確実にイケるし、ワキ毛とか剃らなくていいからラクだし、相手のいいようにしてあげなくてもすむし、何より毎日できるじゃないですか。

M：　確かに、そう言われるとオナニー一生できないっていうのはキツいかも。

――でも、今のところこの連載ではセックス派が大多数なんですよね。
どうしてオナニーはそこで負けちゃうのかなあ。うう。

M：　セックスは、何もかも忘れて夢中になれるのがいいんですよ。
あと、私はイヤなことはイヤって言うほうなので、あんまりダメなセックスしたことないっていうのもあるかもしれない。
ワキの処理も一応しますけど、そこまで気にしてないし。
あ、そういえばこないだ友達との間でパンティライナー問題っていう話題が出たんですよ。

――なんですか、それ。

M：　セックスするとき、いつパンティライナーをとるのが正解かっていう問題。
パンティライナーしてるのってできれば男の人には見られたくないでしょう。
まあ、私はめんどくさいからあんまり外さないんですけど（笑）。

――ああ、なるほど。それくらいラフにできるんだったらセックスも楽しいかもしれないなあ。

　次回は、Mさんの取材を終えた後の遠藤さんの考察をお届けします。

Text／遠藤遊佐

■Twitter:＠am_amour
■Facebook:https://www.facebook.com/AM.website