閉経後も性生活を楽しみたい!40代からの性的健康とパートナーシップ

Image by hoàng hớn nguyễn

日本人女性の平均閉経年齢は50歳と言われていますが、個人差が大きく、40歳代前半からはじまる方もいらっしゃいます。

煩わしいと思っていた月経も、いざ閉経を迎えたときに心や身体にどのような影響が起こるのか、以前と同じように性生活を楽しめるのかという疑問が湧いてくる女性も多いでしょう。

本記事では「閉経後の性生活」をテーマに、閉経後の体と心の変化、性的な健康を保つための具体的なアプローチを紹介します。

閉経後も充実した性生活を楽しむには、ホルモンバランスの変化に伴う悩みへの対処法やフェムテックの活用、パートナーとのコミュニケーションの重要性を理解することが大切です。

そこで、セルフケアやポジティブな心の持ち方を通じて、閉経後も充実した性生活を楽しむための実践的なヒントを解説します。

閉経後の性生活に不安のある方はぜひ参考にしてみてください。

閉経後に起こる心と体の変化とは?

閉経とは、卵巣の活動が次第に低下し、月経が全く起こらなくなる状態のことです。そして、ホルモンバランスの変化により、心と体に様々な影響を及ぼします。

女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が低下すると、のぼせやめまい、異常発汗などの自律神経失調症状が出現します。

また倦怠感や不眠、不安、イライラなどの精神神経症状があらわれることも多いでしょう。

身体面では骨量の減少や脂質異常症、コレステロール値の上昇、動脈硬化の進行といった様々な症状が出ることもあります。

さらに女性ホルモンの減少により膣分泌液の量が減少し、膣が委縮したり外陰部のかゆみを感じたりといったデリケートゾーンの変化を感じる人も多いです。

閉経後の性に対するポジティブな心の持ち方

閉経に対して「女性ではなくなった」というネガティブなイメージを持つ人は少なくありません。

月経がなくなったという目に見えてわかる変化によって、自分が老化していると考える人もいるでしょう。

たしかに閉経は女性にとって人生の大きな節目ではあるものの、それと「女性ではなくなる」というのは全く別の問題です。月経がなくなったというだけで、社会や家族、パートナーとの関係性において何かが変わるわけではありません。

閉経は人生の折り返し地点なので、今後の人生をどう過ごすかは自分次第です。

月経がなくなると良い面もあり、毎月イライラしたり怒りっぽくなったりするひどいPMSや腹痛、腰痛に悩まされることもなくなります。月経のわずらわしさから解放され、新たなステージに立って性を満喫することができるとポジティブに考えてみましょう。

閉経しても人生は続きます。

月経にとらわれることなく、年齢を重ねて成熟した性の楽しみ方をパートナーと共に探していくことをおすすめします。

閉経後の女性が知っておきたい性の健康と快適な性生活のヒント

女性の心と体は閉経によって変化しますが、閉経後も性の健康を維持し、閉経後も充実した性生活を楽しむにはどうすれば良いのでしょうか。

ここからは性の健康と快適な性生活のヒントをご紹介します。

閉経後の性に伴う身体的な悩みへのアプローチ

閉経後にはデリケートゾーンに様々な変化が現れるため、身体的な悩みを抱えてしまう女性も多いでしょう。

主な変化は以下のようなものです。

・膣分泌液の量が減って膣の潤いが低下し、性交痛や外陰部のかゆみを感じる
・膣が炎症を起こしやすくなり、不正出血や排尿時の痛みを感じる
・大陰唇が薄くなり、性交時の衝撃が大きくなる。

このような悩みは、婦人科で女性ホルモンを補う治療を受けたり、フェムテック商品を活用したりすることで解消することができます。

最近ではさまざまなフェムテック商品が開発されており、膣に潤いを与えるジェルや女性ホルモンに似た働きをする成分を摂取できるサプリメントなど、閉経後の性に伴う悩みにも対応しています。

また大陰唇の厚みを保つためには、ヒアルロン酸を注入するという外科的なアプローチも可能です。

デリケートゾーンの健康を保つため、かかりつけの婦人科をもっておくことも大切です。

閉経後の性欲の変化にどう向き合うか

閉経後には性欲が高まるケースと、逆に減少するケースがあります。

閉経後は女性ホルモンの分泌が減少するため、相対的に男性ホルモンが強く作用するようになります。体内で男性ホルモンが優位になることで、性欲が増すという女性も少なくありません。

また妊娠する心配がないため、リラックスして性行為ができるようになり、性行為に対して積極的になる女性もいるでしょう。

一方性欲が減退するのは、女性ホルモンの減少で膣の潤いがなくなり、性交痛やかゆみなどの不快感を抱くようになったという理由が最も多いです。また、性行為中に不快感や痛みを感じることが多くなり、性行為から遠ざかってしまいます。

閉経後に自分の性欲の変化を感じることは決して珍しいことではありません。

どのように対処するかを前向きにとらえ、パートナーと話し合って対処していくことをおすすめします。

パートナーとの性生活を改善する方法

更年期障害によるイライラや性交痛など、心と体の変化によってパートナーとの関係が悪化し、性交渉をもたないセックスレス状態に陥っているカップルも多いでしょう。

パートナーとの性生活を改善するには、パートナーとの密接なコミュニケーションが欠かせません。忙しい日々の中でも、定期的にお互いに性について話し合う時間を持つようにしましょう。自分が性についてどう考えているかを話し合うことですれ違いが解消し、相手への理解が深まります。

また一緒に旅行にでかけて環境を変えてみたり、セクシーなシーンのある映像作品を一緒に観たりするのもおすすめです。

さらにカップルで使えるラブグッズを活用するのも良い刺激になり、性交渉に前向きになれるでしょう。