する場所がないから車でするっしょ。今はしなくなったカーセックスの思い出

いつの間にかすっかりしなくなったことってあると思いませんか。わたしでいうなら金曜の夜から月曜の朝方まで友人らが自宅に入り浸り、潰れたり起きたりしながらひたすらに飲み続けるとか、酔った勢いでハプニングバーに行くとか(これは実は去年一度だけやった)。居酒屋で隣に居合わせた客に話しかけることもあんまりなくなったし(たまにはある)……あれ、結構いろいろまだやってるな。それでも、若い頃に当たり前のようにしてきたことを自然としなくなるってあるな、と思うのです。

今ではしなくなった、カーセックス

その代表格といえば、なんといっても車の中でグダること、そしてカーセックスです。実家に住んでいた頃、同じく実家住まいの男性と付き合っていたときには、夜に会ってもすることも行く場所もなく、よく恋人の車の中でグダグダと話したり抱き合ったりしていた。わたしが育った大泉学園は23区内ながらいまだ畑の残るのどかな街で、夜になれば誰も通らない道もあれば、広大な駐車場のある公園もあり、カーセックスする場所にはまったく困ることはなかった。ゆえに恋人たち、もしくはセフレたち、さらにもしくはアバンチュールでカーセックスをするのは、わりとメジャーな行為だった。

ところで先ほど恋人の車、と言いましたが、実際には彼のご両親の車なのですが、盛り上がればそこでカーセックスをしていたって、いま思えば非常識極まりない。が、「ご両親の車でセックスしている!」なんていう背徳感を感じることもなく、ただただする場所がないから車でするっしょ、というテンションでカーセックスをしていたある日のことでした。セックスを終えてそろそろ帰るか、となって彼が車を走らせてしばらくしたところで、どうしたことかハンドルを切り間違えて、ガードレールに擦ってしまった。スピードを出していたわけでも、細い道だったわけでもなく「え、そんな運転間違いする?」といううっかり運転ミスでしたが、事故は事故。走れないほどではないけれど、がっつりドアはへこみ、傷がついている状態です。