事故ってへこみまくる恋人が…

「やってしまった」とへこみまくる恋人を励まし励まし家まで送ってもらい、彼のほうは帰宅後、ご両親に単独事故をした旨を伝え、修理に出すことになりました。そして後日、届いた代車でわたしに会いに来て、グダグダと話した後に性懲りもなくカーセックスをしたその帰り道、まさか、まさかのまたも車をガードレールに擦った。

彼の名誉のために言っておくと、決して運転が下手くそだというわけではなく、64 1/2のマスタング(注:マスタングの初代モデルはロクヨンハーフと呼ばれるのです)を所有しているくらいには車も運転も好きな人だったのに、連続で事故るってそんなことあるの?

信じられなくても実際に事故っているのを目撃しているわけで、信じるしかない。そして当然のこと恋人は、代車で事故を起こしてものすごくへこんでいる。ひたすらに嫌な雰囲気が漂う中、家まで送ってもらって別れたものの、その後、ゲン担ぎなのか、呪われたのか、彼がカーセックスに誘ってくることは、まったくなくなったのでした。

なんでカーセックスのことなんて思い出したかというと、先日、なにげなく停車中の車の横を通り過ぎたところ、車内にいる人が必死に手を上下させていることに気が付き、「え!オナニーしてる!?」と思ったら書きにくかったのか、ボールペンを振っていただけ、という事件があり、ふと「あー、カーセックス、してねーな」と思った次第。まぁ狭いし不衛生だし覗きが気になるし、もう二度としなくてもいいといえばいいけれども、もう一回くらい試してみてもいいかなというノスタルジックもないではないかな。

Text/大泉りか