少し前に、手塚治虫さんの描いた「男の一生 女の一生」という図解が話題になったのをご存知でしょうか。
図では、人の一生が矢印上に描かれています。赤ん坊から始まり、思春期になると男女に分けてキャラが描かれます。そして女性キャラは25歳で「結婚しないとオールドミス」と言い、ほんのりほうれい線が出ています。30歳ででっぷりと肥えお母さんタイプになり、40歳でさらに体型が丸くなってうるさ型になり、45歳では「シワは増えるしあたしヒステリーよ」と言い顔はシワだらけ、胸も垂れ下がっています。50歳で矢印はまた1本に戻ってキャラは男性のみ。「老眼でよく見えんのう」とか言って腰を抑え、60歳で「フガフガ」と言い腰はすっかり曲がって杖をついています。
この感覚はびっくりですよね。25歳でもうオバさん扱いです。ほうれい線出るの早すぎです。でもこれが描かれた1960年代は、25歳で未婚なんて行き遅れだし、40代はもう初老って時代だったんですね。
もうひとつ例をあげましょう。『ガラスの仮面』(美内すずえ)の月影先生です。登場した時から黒いドレスを纏っていて顔はシワだらけ、老婆ですよ老婆。でもこのときの月影先生の年齢を推定すると、終戦時に20歳前後らしいので、連載開始時期は50歳くらいなんですよ。今のアラフィフである小泉今日子さんや大塚寧々さんと比べてみましょうよ。感覚的に20~30歳くらい年齢差がありそうです。
この4、50年で人の賞味期限は驚くほど伸びました。そしてほんの20年前まで「人生80年」と言われていましたが、今や「人生100年」です。
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