ポリネシアンセックスの感想
セックスレスがお家芸の我が国。
もともと日本人は性欲やエロスの少ない民族なのだろう。日本中探せば、夫婦でランバダを踊る家庭もあるかもしれないが、結婚したらセックスが減る、もしくは無くなる家庭が大半のようだ。
少し前に「セックスレス夫婦の絆はもろい?」という取材を受けた。
言うまでもなく、セックスがなくても仲のいい夫婦はいっぱいいるし、セックスがあっても離婚する夫婦もいて、セックスの有無では定義できない。
結局、これもマッチングなのだろう。片方はしたいけど片方はしたくない場合は不満が出てくるし、セックスがなくても双方満足していれば問題はない。
既婚者の多くは「セックスがあるかより、話し合いができるかとか、気づかいや思いやりがあるかの方が5億倍大事だ」と言う。
たしかに「ケンカしてもセックスで仲直りできる」などと言うが、ケンカした時に「よし、やろう!」と押し倒されたら「スティッキィ・フィンガーズ!」と叫んでズボンのチャックを下ろしチンポをバラバラにするだろう。
動物じゃないのだから、普通に話し合って解決しようやという話だ。
我が家のセックス事情でいうと、夫は「寝技の時に邪魔だからチンポなどとってしまいたい」という人間なので、ガツガツ感は一切ない。
私も若き日のような性欲はなくなったが「セックスコラムを書く人間として、全くやらないのもいかがなものか」という職業意識から、たまにやっている。
セックスする理由など、ネタ作りでも運動不足解消でも暇つぶしでも、何でもいいと思う。
ネタ作りでいうと、昔「ポリネシアンセックスとやらを試してみるか」と夫に提案したことがある。
これは簡単に言うと「長時間、裸でじっと抱き合う」セックス様式なのだが、トライしたのが夏場だった。
裸で抱き合ってるうちに「か、痒い!」と夫が言い出し、どうやら網戸に隙間があったらしく、メッチャ蚊に刺されていた。
その後、ムヒを塗って再開したのだが、今度はラーメンマン(体重10キロの超大型猫)が背中にのってフミフミし始め「あ、暑い!重い!」と苦悶する夫。
結局、ポリネシアンセックスの感想は「痒い、暑い、重い」で、エネルギーの交換やマルチプルオーガズムは実現しなかった。
だが、それでよいのだと思う。「一球入魂!究極の快感を目指せ!」といちいち気合いを入れていたらセックスなんて続かない。