止められる浮気と止められない浮気

ストレスとも捉えていなかったあらゆるストレスが、心地よい方向にシフトされたのだ。

しかし、自分で止められる浮気はもちろんある。

大辞泉的『気持ち+肉体関係の浮気』は肉体関係がなければ成立しないし、新明解的『愛欲の浮気』は心と違ってしないことを選べるはずだ。

本来、動物と違って性衝動を抑えられるのが人間だからである。

心は止められなくとも、肉欲のコントロールはできないとまずい。

私は京王線で「アラなんておいしそうな雄っぱい!」と思うことがあっても食べない。

一生、ゴリラの雄っぱいしか食べないと誓って結婚したからだ。

(独身時代と比べると、我ながらブレーキがよく利いている。)

ちなみに肉体の浮気をやめたくてもできないという方は、1度カウンセリングへ行くことをお勧めする。

ストレスや不安のはけ口をセックスに求めていたり、理性が働かなかったり、自分を傷つける代わりに自身を貶めるようなセックスをしてしまう人には、プロの助けが一番効くからだ。

広辞苑的浮気は大目に見てあげよう。

道行く美女に心奪われる夫を責める前に、自分も広辞苑的には浮気者かもしれない可能性を考えてみてほしい。

もしくは、この世は美術館だと思えばキョロキョロするのは仕方ないと思えるかもしれない。

それでも他の女をチラ見するのが許せない!という広辞苑女子は、夫にロボトミー手術をするしか手立てはないだろう。

ちなみに大辞泉的浮気と、新明解的浮気をする奴にはどれだけブチギレしても構わない。私が許す。

Text/元鈴木さん

※2017年7月7日に「TOFUFU」で掲載しました