「許可を取る」ではなく…

だからこそ、夫婦間での調整が必要だと思うのですが、それを、どちらかがどちらかにお伺いを立てる意識になるのはあまりよろしくないのではないかと思うのです。だって“お伺い”というものは「問題が無いかどうかなどの判断を立場が上の人などに確認しすること。」(Weblio 辞書より)ということ。上の人って夫婦のどっちが?

そういえば、既婚者の友人を飲みや遊びに誘った場合に「夫の許可が」「妻の許可が」なんて返事を保留をされることもあるけれど、その度に「配偶者の許可が必要な立場なのか……」とつい思ってしまう。いや、先ほども述べたように、もちろん子の世話だったり、家計の状況だったり、諸事情あって家庭の中での調整が必要なことはあるけれど、だったら“許可を取る”ではなく“合意を得る”という言葉を使うようにすればいいと思うのです。これだったら、ぐんとフラットな関係性の印象。使う言葉によって、意識は変わるものですし。

Text/大泉りか