加害者更生プログラムもある

そのため、加害者については「暴力的であるのは仕方がない」こととして更生を諦め、被害者を加害者から逃げ出させることだけが唯一の解決策と考えられることがあります。

これについては、まだまだ広がってはいないものの、自治体レベルでの加害者更生プログラムが導入されているところはあるようです。

当人たちにここまで考えさせるのは酷な部分もありますから、身近な人がどこまで支援できるのかというのもポイントです。
家庭内暴力を行う加害者には、外から見ると、とても暴力を行うとは思われない、人当たりの良い人もいます。また、当初はそうでなかった人が徐々に暴力的になることもあります。だから、外部が発見したり、当事者が暴力だと自覚するのが困難なところがある。

暴力の芽が見えてきたときに「それは暴力だよ」と一言指摘するだけで、加害者が自覚して終わることもあります。長期化すればするほど対処は困難になることがありますから、関係者が「暴力はありえること」と理解することが、家庭内暴力を解決する上で重要となります。

私は専門家ではないのでこの程度の触りの話を紹介することしかできませんが、思い当たる節がある人は、どうぞ各種相談機関に連絡してみてください。親身に話を聞いてくれますよ。
相談機関一覧 | 内閣府男女共同参画局

Text/斗比主閲子
※2016年8月17日に「TOFUFU」で掲載しました。