皆さん、嫌いな物はあるだろうか?
答えなくていい、聞いてない。
だが多分あるだろう。人間である以上、物でも人でも絶対、嫌いな物、苦手なものの一つや二つある。
しかし、自分が嫌いだからと言って、それが悪と言うわけではないし、さらにそれが好きな人を貶めるのはご法度だ。
自分が大根が嫌いだからと言って、好きな人に対し「あんなの太すぎるだろ、ガバガバのズベ公が。フォルム的にもきゅうりが至上。異論は認めない」などと食ってかかってはいけない、ということである。
現在私は、グーグルプレイカードか長谷部(貴様らのことだろうから、もう忘れているだろう。刀剣乱舞のへし切長谷部のことだ。脳髄に刻んどけ)を与えるか、バールのようなもので10回程度殴れば大人しくなる人間と思われている。
グーグルプレイカードとバールのようなものに関しては正しい。グーグルプレイカードなら例え3銭でも嬉しいし、バールのようなものも打ち所によっては3回ぐらいで黙る。
しかし長谷部なら何を与えても心臓が止まるというわけではない。
中には長谷部であれば何でも食えると言う、食事を作っている親にとってありがたいオタクもいるが、多くのオタクが、細かい、はっきり言うと面倒くさいこだわりを持っている。
私は、長谷部のことをざっくり言うと夢豚視点で見ている。これも厳密に言うと違うのかもしれないが、この話をしだすと、バールのようなもので、ハンバーグになるまで殴っても黙らなくなるので割愛する。
よって長谷部絡みのBLは見ない。もちろんこれは逆の者もいるだろう。
では、その両者が殴り合っているかというと、マジで燃え盛る本能寺の中で殴り合っている夢豚と腐女子もいるのだが、それは一部だ。おそらく多くのオタが「趣味に合わないものは最初から見ない。見てしまったとしても、その作者にツルハシで襲い掛かるようなマネはしない。忘れる」ぐらいのスタンスだと思うし、自分もそうだ。
だがたまに思うのだ。私と同じくらい長谷部が好きな人、そして腐女子、例えば同じ刀剣乱舞のキャラクター、燭台切光忠と長谷部のBLカップリングが好きという「燭へし派」の人と、対面で長時間話すことになったらどうなってしまうのだろう、と。
これが「テーブルの真ん中においてある棍棒でお互い交互に殴り合ってください、先に倒れた方が負けです」というルールならいい。
しかし「長谷部に関してフリートークしてください」だったら地獄である。
相手とは趣味が違う。わかりあえることもないだろう。だが相手が悪いわけでもないので、尊重しなければならない。でも、やっぱりわかりあえないし理解できないとはいえ、相手はそうなのだから、それを認めなければいけない。
そして数時間の重苦しい沈黙のあとに「棍棒を持ってきてくれ」と言うしかないのだ。
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