「男は黙って…」

男性はホンット大変です。今でこそ育児にも男女平等の波が来ていますけど、ひと昔前は「男の子なんだから泣いちゃダメ!」という風潮でした。さらに、平成世代には信じがたいかもしれませんが、昭和は「オトコが泣いていいのは親が死んだときだけ」という風潮でした。そういえばミカコちゃん自身も、2人の弟たちが泣いている姿を見たのは昨夏、母親の葬式の時だけです。

男性は涙に限らず、感情を出すことを抑制されてきたのだと思います。だからこそ「男は黙ってサッポロビール」というテレビコマーシャルが生まれたり、クールポコ。の「なーにぃー!? やっちまったな!」「男は黙って」というコントが一世を風靡したのでしょう。

でもね、ホントはオトコだって黙っていたくないのです。喋りたいのです。だからこそ場末のスナックは、会社帰りのサラリーマンにとって憩いの場なのでしょう。会社で起きた良い出来事や悪い出来事を、ママさん相手に喋り倒せる場だから。

とは言え、毎晩スナック通いするわけにはいきません。お財布にも肝臓にも優しくないですからね。そこでスナックのママさん並みに「聞き上手」なオンナが重宝されるのです。

相手の話がつまらない場合はどうする?

肝心なのは、聞き上手なオンナになる方法ですよね。冒頭でも述べた通り、サンマさんのように話が面白ければ、自動で聞き上手なオンナになることができます。また、一般人の中にも、話が面白い男性は存在します。さらには、トークスキルは普通だとしても、話題によっては面白いと思えることがあるでしょう(共通の趣味ネタとか)。問題なのは、相手男性の話がつまらない場合です。

全く興味の持てないジャンルの話題や、度が過ぎる悪口とか、明らかに自意識過剰な自慢話とか。それら、つまらん話を聞く際の「心の持ちよう」ですが、まずは「○○君にとって私は、しょーもない話でも聞いてくれる女神サマなのだな」と、こっちが自意識過剰になりましょう。

そして、「○○君とゴールインし、子どもが生まれ、その子の話を聞く予行練習なのだ」と思いましょう。大人にとっては子ども騙しなアニメの話だったり、クラスのジャイアン的存在の悪口だったり、「給食を食べるのがクラスで1番はやい」など謎の自慢話だったり。子どもとは、その日学校で起きた出来事を1から10まで母親相手に喋り倒す生き物ですから。その予行練習ってことで。

Text/菊池美佳子