女優・モデルとして活躍するかたわら、AMの人気連載「長井短の内緒にしといて」で恋愛コラムを執筆している長井短さんと、株式会社ポインティでCEOを務めるエロデューサーの佐伯ポインティさんによる対談を敢行。前編に引き続き、お二人の性愛観について語っていただきました。
エロは最高のエンタメ
――自分の欲求に素直なお二人ですが、ズバリお二人にとって“エロ”って何でしょう?
- 佐伯ポインティ(以下、ポインティ)
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娯楽です! 元々エンタメが好きなんですけど、中でもエロは最高のエンタメだと思っていて。ただ、これまで会社として性愛に関するエンタメを提供してきたけど、どこから面白くて、どこからがアウトなのかはちゃんと議論するようにしてます。不快に感じたり傷ついたりする人がいると、純粋に面白さが減少するし、そもそもエンタメはそういうものじゃない。だけど、エロサイトには加害的なコンテンツがまだまだ多い気がする。
- 長井短(以下、長井)
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本当に多いですよね。加害的な広告もよく見るなって思います。
- ポインティ
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最近はそれに嫌気がさして、アマチュアが投稿する官能小説サイトを見てるんですよね。オーガニックなオカズって感じがするから。
- 長井
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逆に海外の違法AVサイトとかエロ広告って、めちゃくちゃ楽しそうだなって思う。「いえ~~~~い!! おいでおいで~~かも~~ん!」みたいな(笑)。
- ポインティ
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あはは、わかる!
- 長井
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あれ最高の状態ですよね。別に乱交を勧めるわけじゃないですけど、ああやって心から楽しんでいるスタンスの方が自分はしっくりきますね。
- ポインティ
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心から楽しむ!といっても、状況は大事ですよね。
例えば、普段はパートナーシップを重んじている人でも、モノみたいに扱われたい時もあると思うんですよね。でも、それはそのシーン限定で、且つ相手を尊重している上で成り立つシチュエーションだと思う。条件が揃っていないのに表明すると誰かを傷つける欲望もあるよね。
- 長井
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なんか、純粋にもっともっと楽しめる人が増えてほしいですね。私もエロって純粋に楽しいよねって感覚で、日常のことと並列に考えてるんです。食べるのも寝るのも楽しいからセックスも楽しい。エロだけ悪しきものとして壁を作られがちだけど、本来は同じだと思う。あって当たり前だし、個人差もあって当たり前。
- ポインティ
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そんなに非日常なことでもないよね。
- 長井
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エロを特別扱いしたくない。みんながいる場所ではお味噌汁をご飯にかけて食べないけど、お家にいる時は食べちゃうことあるってじゃないですか。ちょっとアブノーマルなプレイもそれと同じように扱いたいですね。