壇蜜が人気なのは意識して「女装」したキャラだから/湯山玲子&二村ヒトシ対談(4)

射精できなければセックスでない、という幻想よりももっと男を支配する勃起幻想。インポテンツになることをなによりも恐れる彼らが手にした「銃・車・ブラックカード」よりももっとモテるために必要なのは、自分の中にある女性性について自覚的になることだと語るのは二村ヒトシさん、湯山玲子さんのおふたりです。

第4回:心の中にモモレンジャーを


 上野千鶴子さんとの対談『快楽上等! 3.11以降を生きる』が好調の著述家・湯山玲子さんと、『すべてはモテるためである』『恋とセックスで幸せになる秘密』が話題沸騰中のAV監督・二村ヒトシさん

 4月16日(火)に開催された、「男女のモテと快楽について」をめぐるお2人の白熱したトークショーから、その内容のごく一部を抜粋し、全4回でお届けします。
第1回「すべての女は面倒くさい」、第2回「恋愛は「文化」「趣味」と割り切るべき?」」、第3回「おぎやはぎ・矢作はなぜモテる?」もあわせてご覧ください。

高い腕時計は○○○○○の象徴!?


二村ヒトシさん(以下、敬称略): 男は「女の人を支配できないこと」にすごく恐怖を感じているんですよ。
そして、そのためには「とりあえず勃起すれば大丈夫だ」と思っている。だから【美しいのに男を勃起させてくれない女性】を否定するし、支配できないという恐怖を感じるんですね。

湯山玲子さん(以下、敬称略): 前回話したあやまんJAPANは、旧来の男にとってわかりやすい「女らしさ」を演じてくれない。だから、体制的な司会者たちは嫌った。

二村: 勃起させてくれないから、恐怖の対象なんです。

湯山: なんでそんなに勃起しなきゃダメだと思ってるんだろうね。

二村: そこが男の悲劇だと僕は思っていて、男性は有史以来、なぜかオチンチンでないと快感を感じてはいけないと思うようになってしまったんですね。男の子って、自動車とか銃のおもちゃが大好きじゃないですか。
大人になると、今度は高い腕時計とか、黒いクレジットカードとか、肩書きのある名刺とかが好きになる。

湯山: 高い腕時計、好きですよ。中年向けのモテを意識した男性誌は、いまだにいい時計を持っていいクルマに乗って、いい店に連れて行けば御の字、特集ですよ(笑)。

二村: あれって、要するにすべてオチンチンの象徴なんですよ。
自分自身ではないけど、自分の体のすぐ近くにあって、手で握って自分のポテンツを確かめられて、マスターベーションできるもの。

湯山: まあ、高層ビルなんて、そそり立ってるもんなー。高い、デカイ、偉い。

二村: だから、オチンチン(もしくはその象徴)でしか女を支配できないと思っていることが、男の悲劇なんです。
それを手放すことができたら、男ももう少し楽に生きられるんじゃないかなと思うんですけどね。