今回は夏の泣ける邦画特集です! 夏らしい爽やかな雰囲気に包まれながら、クーラーのきいた部屋で彼と号泣するのもいいものですよ。
(3)泣ける夏の邦画編
相手の幸せだけを考えて生きる人生『涙そうそう』
■あらすじ
沖縄本島で居酒屋を開くという夢を持ち、ひとり暮らしをしている新垣洋太郎(妻夫木聡)。彼の元に、義理の妹であるカオルが、本島での高校生活のためにやってくる。洋太郎の母親である光江(小泉今日子)は、彼が8歳の頃に再婚し、そのときの相手の連れ子がカオルだった。その後、義父は失踪し、光江は病死してしまう。カオルと洋太郎にとって、肉親はそれぞれにお互いだけだったのだ。
年月を経て、ふたりの間には微妙な感情が芽生え始めていた。そんな中、洋太郎はなんとか資金を集め、居酒屋開店にこぎつける。
しかし、その土地の権利は偽造されたもので、洋太郎はだまされたあげく、多額の借金を背負うことに。落ち込む洋太郎をカオルは励ますが…。
■みどころ
沖縄の豊かでくつろいだ雰囲気がたっぷりと楽しめる作品です。メインテーマである、夏川りみさんが歌う『涙そうそう』も気分を盛り上げてくれることでしょう。恋というよりは、深く切ない愛を描いた物語です。
いつも、愛している人の幸せだけを考えて生きる。これが生きている間に一度でもできれば、その後どんなことがあっても、その人生は美しく素晴らしいものになる、ということがよくわかる作品となっています。
題名:『涙そうそう』 価格:6090円(税込)
発売元:TBS・アミューズ
販売元:アミューズソフトエンタテインメント株式会社
(C)2006 映画「涙そうそう」製作委員会
彼にとっての“解夏”とは『解夏』
■あらすじ
小学校教師の隆之(大沢たかお)は、“ベーチェット病”という徐々に視力を失う難病に冒されていることが判明する。彼は辞職し、結婚を約束していた恋人、陽子(石田ゆり子)との別れも決意し、故郷の長崎を最後に目に焼き付けようと、旅立つ。
しかし、それを知った陽子は彼を追いかけ、長崎まで来てしまう。彼女の負担を思って別れようとする隆之だが、彼女は愛しているからこそそばにいたいという。
隆之は複雑な心境を抱きながらも、陽子の愛に支えられながら、長崎の町をまわる。聖福寺付近を散歩していた際、林と言う老僧に出会い、隆之は思わず病に関する話をする。そんな隆之に、林は“解夏”について語る…。
■みどころ
老僧である林が話す“解夏”とは、お坊さんが修行で外を歩き回るのをやめる期間(5/27~8/23)の終わりのことです(※ちなみに始まりを結夏と呼びます)。彼は、それを隆之の病におきかえ、視力を失っていく恐怖に耐える期間が行で、その行を経て失明した瞬間に恐怖から解放される日が彼の“解夏”であると話しているのです。
その話を聞いて以来、彼は陽子の愛を受け入れ、「自分の目になってほしい」と素直に話せるようになっていきます。美しい長崎の風景といっしょに、彼の“解夏”をぜひ見守ってください。
あなたにも“解夏”におきかえられることが何かあるかもしれません。
題名:解夏 スタンダード・エディション
DVD発売中 ¥2,940(税込)
発売元:フジテレビ・幻冬舎・電通・アルタミラピクチャーズ
販売元:東宝
Text/AM編集部