俳優の彼氏に3回も浮気されて、やっと気づいたこと/妹尾ユウカ

妹尾ユウカ

私は同じ男に三度の浮気をされたことがある。その男は俳優で、麻雀、パチスロ、タバコ、綺麗なお姉さんが大好きなある種”男らしい男”だった。

今回は、近いようで遠いようなソイツとの思い出を振り返りながら、浮気に対する私の考えをお話しようと思う。

1回目の浮気は彼の自白で発覚した。「最近、なんかおかしいな」と思っていたが、やはり女の勘は刑事よりも鋭く、黒だった。このときは初犯なので忠告だけで大目に見てやることにしたのだが、これが大きな間違いとなり再犯へと繋がった。

ある日、浮気男のくせにスマホにロックもかけず寝ていたのでLINEを開くと、1回目と同じ相手とイチャついていた。写真フォルダにはお熱いツーショットが残されていた。

すぐに叩き起こして「正直に話して!」と問い詰めると、詳細を語り出した。くだらなすぎるので、ここではその詳細を省略するが、「正直に話して!」と言ったのは自分なのに、詳細を聞けば聞くほど吐き気がして腹立たしかった。

でも、それでも好きだった。だから許すしかなかった。

裏切られてから彼が信用できなくなり…

今思うとアホらしすぎて笑えるが、当時、大好きな人に二度も裏切られたショックから、食事をまともに取れなくなった。四六時中、彼と浮気相手のことしか考えられないし、無駄にマイナスな妄想ばかりしては落ち込んでいた。浮気相手がガリッガリの美女だったこともあり、「それに比べて私は……」と卑下するばかりだった。

浮気を許してからも、「誰とLINEしてるのかな?」「本当に男友達と遊んでんの?」と何気ない彼の行動の1つ1つが疑わしく思えていたし、大好きだった彼の笑顔を見ても「ヘラヘラすんじゃねえ!この罪人が!」と内心思ったこともあった。

それから半年後、別の女と富士急に行っていたことも人づてに発覚したのだが、もはや大切にされないことに慣れ始めていたので、大して腹は立たなかった。

けれど、こんなのもうやめたいと思った。特にコレといったきっかけがあるわけではないが、もうウンザリだった。なにより、自分のことが嫌いで仕方なくなった。

「浮気ぐらい別に構わない。最後に自分の所に帰ってくればいい」なんてタイプの女性に強く憧れを抱きながらも、自分はそうはなれなかった。イイオンナになることは諦めた。
これまで三度の浮気を許してきたが、一緒に居たいから”表面上許す”という選択しかなかっただけで、心底許せたことなど一度たりともなく、ただ我慢をしていただけなのだ。