「恋愛ゲーム」ってどういうつもりなのか。恋愛なんて遊ぶもんじゃありません。
とは言っても絶世の美女に生まれたなら、超絶イケメンに生まれたのなら、一度は遊んでみたいもの。人生は一度きり。ちょっとくらいはゲームに参加してみたい。
だけど、恋愛で遊ぶことは誰かの心を弄ぶことに通じる。真実の愛はいつだって目に涙を溜め、泣き叫んで、心が搔きむしられる。この状態に耐えうる人間こそが、恋愛ゲームを楽しめる。
この映画のイーファンとジユは、それに耐えられるのでしょうか?
『危険な関係』は、フランスの作家ピエール・ショデルロ・ド・ラクロの文芸小説。このスリリングな恋愛の駆け引きの物語は世界各国で何度も映画化され、もはやラブ・サスペンスの金字塔と言われています。
今回、映画化に挑むのは『八月のクリスマス』『春の日は過ぎゆく』といった韓国の恋愛ドラマの名手ホ・ジノ監督。彼が演出するのは、チャン・ツィイー、チャン・ドンゴン、セシリア・チャンの三人。まさかのチャン三連続です。
という冗談は置いておいて、アジアを代表する役者が勢揃いし、2世紀の時を超えて愛される恋愛小説の登場人物たちに再び息を吹きかけます。
愛の駆け引きの行く末は…?
【簡単なあらすじ】
1931年の上海。裕福なプレイボーイのイーファン(チャン・ドンゴン)は、今日も女の隣で目を覚ます。富裕層のパーティーに繰り出すと、女性実業家のジユ(セシリア・チャン)と悪巧みをしようと持ちかけられる。それは、ジユを捨てた男が婚約した少女・ベイベイを寝取るという企み。だが、イーファンが目を付けたのは、亡き夫の遺志を継いで奉仕活動をする貞淑なフェンユー(チャン・ツィイー)だった。
イーファンが成功すれば、ジユはイーファンのものになる。失敗したら、イーファンの土地がジユのものになる。それぞれの欲を賭けた恋愛ゲームが始まるが、その駆け引きの中でイーファン、ジユ、フェンユーたちは偽りの愛に翻弄されていく——。