赤ちゃんができても幸せになるとは限らない? 『理想の出産』

理想の出産 レミ・ブザンソン ルイーズ・ブルゴワン ピオ・マルマイ ジョジアーヌ・バラスコ ティエリー・フレモン アニープラネット 2011 GAUMONT-MANDARIN CINEMA

 ポジティブに語られることが多い妊娠と出産をめぐって、女性ならではの悩みと葛藤をリアルに描いた映画を紹介します。
エリエット・アベカシスの自伝的小説を基に、フランスの新鋭レミ・ブザンソン監督が映画化しました。妊娠、出産に悪戦苦闘する夫婦を演じるのは『アデル ファラオと復活の秘策』のルイーズ・ブルゴワンと、ピオ・マルマイ。他にも『彼女の彼は、彼女』のジョジアーヌ・バラスコ、『黄色い星の子供たち』のティエリー・フレモンといったフランスの名優たちが脇を固め “幸せ”について直視したくないシビアな現実を叩きつけてきます。

 大学院生のバルバラ(ルイーズ・ブルゴワン)は、レンタルビデオ店で働く青年ニコラ(ピオ・マルマイ)と出会い、恋に落ちる。その後バルバラは妊娠し、やがて産まれてくる赤ちゃんとの幸せな生活を夢見る。
しかし、ホルモンのバランスが日に日に崩れていき、体調と環境の変化に戸惑いを隠しきれないバルバラ。一方、ニコラはずっとマイペース。のほほんとしている彼に苛立ちを感じ、二人の関係は次第に険悪になっていく……。

 女性にとって、子供を授かることは本当に幸せなことなのか……その答えがあなたの中に生まれるはず。
いざ赤ちゃんができたときにはもう遅い? あらかじめこの映画を観て、妊娠の先にある現実を見ておいたほうがいいかも知れません。
愛するパートナーと険悪にならないためにも……。

理想の出産 レミ・ブザンソン ルイーズ・ブルゴワン ピオ・マルマイ ジョジアーヌ・バラスコ ティエリー・フレモン アニープラネット 2011 GAUMONT-MANDARIN CINEMA

12月22日(土)より、新宿シネマカリテほかにて全国順次ロードショー!

監督・脚本:レミ・ブザンソン
キャスト:ルイーズ・ブルゴワン、ピオ・マルマイ、ジョジアーヌ・バラスコ、ティエリー・フレモン
配給:アニープラネット
原題:UN HEUREUX EVENEMENT /2011年/フランス映画/107分
URL:映画『理想の出産』公式サイト

Text/Michihiro Takeuchi