生き別れ、亡くなったはずの恋人が姿をあらわす『あの日 あの時 愛の記憶』

あの日 あの時 愛の記憶 アリス・ジャスティス パメラ・カッツ アリス・ドワイヤー マテウス・ダミエッキ クレストインターナショナル Die verlorene Zeit 2011 MediaPark Film – und Fernsehproduktions GmbH

 アウシュヴィッツ収容所から脱走した恋人同士が39年ぶりに再会するという、驚愕の実話を完全映画化。すべての人の切ない恋の記憶を蘇らせる、『ひまわり』『シェルブールの雨傘』などの名作に続く新たな感動作が誕生しました。
 主人公ハンナの記憶と現在の姿を交差させ、戦争によって引き咲かれた愛を描くのはアンナ・ジャスティス監督と脚本家のパメラ・カッツ。女性ならではの視点で描かれたラブストーリーは、多くの女性の共感を生むことでしょう。

 ハンナ(ダグマー・マンツェル)はニューヨークで、夫と娘とともに幸せな生活を送っていた。そんなある日、テレビから突然聞き覚えのある声が聞こえる。それは30年前、亡くなったと聞かされたかつての恋人の声だった。
 1944年、ハンナは政治犯トマシュ(マテウス・ダミエッキ)とナチス・ドイツのアウシュヴィッツ収容所で出会い、恋に落ちる。二人は脱走に成功するが、戦争の混乱状態の中で生き別れてしまう。やがてハンナは赤十字社にトマシュの捜索を依頼すると「推定死亡」と聞かされ、その後、人生を歩むために彼のことを思い出さないようにしていた。 その30年後、聞き覚えのあるトマシュの声が愛と悲しみの記憶を駆け巡らせる。そしてハンナはトマシュを探すため、赤十字社に電話をかける――。

 誰にだって忘れられない恋があると思います。この映画を観ると、胸が締めつけられる記憶や、そのときの気持ちが蘇ってきます。
 人生を共に歩むことを誓い、戦乱の最中で自分を救ってくれた恋人…その声に再会したハンナの動揺と激しく燃え上がる感情は、きっとあなたの心を揺さぶるに違いありません。
 そして、恋人と一緒に過ごす一つ一つの瞬間が、かけがえのないものであることに改めて気付かされるはず。
 二人の愛を再熱させるためにも彼と一緒に劇場に足を運んでみてください。

8月4日(土)より銀座テアトルシネマほか全国順次ロードショー

監督:アリス・ジャスティス
脚本:パメラ・カッツ
キャスト:アリス・ドワイヤー、マテウス・ダミエッキ、ダグマー・マンツェル、レヒ・マツキェビッチュ、スザンヌ・ロタール
配給:クレストインターナショナル
原題:Die verlorene Zeit/2011年/ドイツ映画/111分
URL:映画 | あの日 あの時 愛の記憶 Remembrance | オフィシャルサイト

Text/Michihiro Takeuchi