リアリストの視点で描く、ロマンを求める家族の風景
娘・サマンサの恋愛に対する見解があまりにネガティブで、彼女が吐き出すセリフが頭から離れない。
「人間は二種類。リアリストかロマンチスト。リアリストは意中の人をいい女の一人として見る。ロマンチストはその人が神の選んだ一人だと信じる。でも神なんかいない。女を抱けるのは、リアリストよ」
恋愛を重ねてきた人なら、誰でも彼女の意見に共感する部分があるかもしれないが、ここまでさっぱりとリアリストな人は少ないかもしれない。
両親の離婚を目の当たりにしてきたからこそ愛についてシビアで、人と距離を置く。その視点が本作で重要な役割を担い、彼女の冷静な助言で弟・ラスティは意中の女の子に一歩踏み出す。
(C) 2012 Writers the Movie,LLC12
また、サマンサ自身も心から思いやる男の子が現れることで、少しずつ成長していく。
父・ビルもまた別れた妻への未練をどう解消していくか。
有名な作家なのに、自分自身の物語は上手く描くことができない。しかし、次第に3年前からずっと停滞しているもどかしい姿から、“ハッピーエンド”に書き換えていく。
(C) 2012 Writers the Movie,LLC12