第68回ベネチア国際映画祭でオリゾンティ部門最高賞(グランプリ)を受賞!
多くの人に愛されているシンガーソングライター・Coccoが主演。
映画初出演とは思えない存在感と鬼気迫る演技で、観る者の心を揺さぶります。
監督は『鉄男』『六月の蛇』など、世界中から賞賛を浴びる鬼才・塚本晋也。強烈な個性を持った二人の表現者による、狂気にも近い”愛”。あなたはこの”愛”をどう受け止める?
シングルマザーの琴子(Cocco)は息子を女手一つで育て、愛し抜かなければならないという強迫観念にとらわれている。
息子を守りたいという気持ちが、常に不穏な世の中を恐怖にしか感じられなくなり、心が安らぐ瞬間がない。
そんなある日、琴子は田中(塚本晋也)と名乗る小説家の男とバスの中で偶然乗り合わせる。
彼は、琴子の車中で歌を口ずさむ姿と声に惹かれるが、彼女はそれを激しく拒む。
しかし、やがて琴子は田中を受け入れ、息子とともに三人で生活することになるが――。
琴子が全身で表現する、大切なものへのあまりにも大きな愛情は、女性なら本能的に理解できる感情なのかもしれません。
昨年、東日本大震災と原発事故が起きたのは映画のクランクイン直前だったそうです。
安全に生活することと、愛する人を守ることが今後もしかしたら難しくなるかもしれない世の中で、私たち女性はどう生きるべきなのでしょうか。
“現代の母親像”を描くこの映画は、きっとどんな女性にもある、母性という人を愛する気持ちと向き合うきっかけとなるかもしれません。
4月7日(土)よりテアトル新宿他全国ロードショー
監督・脚本:塚本晋也
キャスト:Cocco、塚本晋也
配給:マコトヤ
/2011年/日本映画/91分
Text/Michihiro Takeuchi