共通点が多いと、どうしても後ろ暗くなってしまう
わたしは結婚式をあげていないので、結婚式を挙げる大変さや、人間関係で生じる悩み、特別な幸福感といった細かい部分までは想像するしかないのですが、結婚式に対する思いは人それぞれあるのだと思います。
わたしのようにただ面倒だからと結婚式を挙げなかった人もいれば、理想の結婚式像を抱いている人もいるでしょう。
結婚式を挙げたい理由、挙げなくてはいけない理由、挙げたくない理由、挙げられない理由、きっと様々です。
自分の要望全てを無理なく叶えられるのが理想ではありますが、お互いの両親や親族、学生時代の友人や仕事関係、そして経済的・時間的な事情も関わってくるため、そう簡単にいくものでもないのかもしれません。
おそらくですが、あなたの場合は、結婚式を挙げたいと思っているし、理想の結婚式像があったのに、自分ではどうすることもできない“お母さん”というたったひとつの存在のせいで叶えられない、という状況が、ご友人に対するモヤモヤにつながっているのではないでしょうか。
わたしは、基本的に自分の人生を他人の人生と比べない方がいいと思っています。
それは、みなさんが自分軸の幸せに目を向け、楽しく暮らしてほしいという願いがあるから。
人と比べることが癖になると、絶対評価を忘れがちになってしまい、相対評価でしか物事を判断できなくなります。
それに、どうしたって他人にはなれっこないですからね。
だから、たまに聞かれる「自己肯定感を高めるにはどうしたらいいですか?」「ネガティブを脱却するにはどうしたらいいですか?」という質問には、「人と比べることをやめましょう」と答えることが多いのですが、それでも、どーーーーーしても人と比べてしまうことがありますよね。
その気持ちは、わかります。
どうして自分と他人を比べてしまうのか、そして、なぜ相対評価よってつらくなってしまうのか、それは対象が“自分に近いから”“自分と共通点が多いから”だと考えています。
たとえばですが、わたしが大好きな森星さん。
彼女は、モデル・タレントの森泉さんの妹さんで、ご自身もモデルやタレントとしてご活躍されています。
彼女の祖母は世界的にも有名なファッションデザイナーの森英恵さん、他のご家族も生粋の超セレブ。
容姿も美しくて、スタイルも抜群。
メディアで見る限り、天真爛漫で健康的なイメージがありますよね。
彼女に対して、ひゃ〜〜〜すっげぇ〜〜〜超素敵じゃん〜〜〜!! と思うことはあっても、「ハァ…それに比べてわたしなんて…」とドロドロした嫉妬の感情を抱く人はほとんどいないのではないでしょうか。
それって、彼女が芸能人ということもあり、あまりにも遠い存在だからと思うんですよね。
でも、比較対象が自分と近いところにいる人、境遇やスペックに共通項が多い人だったら、どうでしょう。
Instagramで同い年の女の子がおしゃれな生活や憧れのブランドの服の写真ばかりをあげて、「いいね」の数が多かったり……同じ年齢の子供がいるのに、その人は旦那さんと協力して家事・育児をしている、でも自分は毎日ワンオペ育児だったり……同じ大学・学部出身で学生時代はほとんど境遇が一緒だったのに、就職したとたん相手は自分よりも出世スピードが早くて給料もよくて……なんてことがあると、どす黒い感情が顔を見せてきたり、「自分はこうなのに…なんであの人は…」とつらくなってしまう人が多いのではないでしょうか。
ましてや、あなたとご友人は近しい間柄で、似たような環境で生きてきて、結婚という大きなイベントのタイミングも近かったようですから、なおさらこういった感情を抱いてしまいがちなのだと思います。
いくら自分が幸せだ、大好きな友達が悪いわけじゃない、と頭ではわかっていても、目の前に自分がそうでありたかった存在がいると、どうしても心を乱されずにはいられないですよね。
わたしが思うに、やさしいあなたのことですから「こんな風に思ってしまう自分は最低なんじゃないか…」という自責の念に囚われてしまっているのではないでしょうか。
だからこそ、あえて言わせていただきます。
あなたは、なにも悪くない。嫉妬してしまうこと、結婚式に行きたくないと思ってしまったことで、どうか自分を責めないでください。