1974年1月17日 ヒロミをやめるですって!?

 私、悲しくなっちゃう。ヤマが「もうヒロミはやめる」なんて言い出したの。どうして?それで今度は「城みちる」にするんだってやんなっちゃうなァ、モウ。あんなのどこがいいのかしら。私、城みちるってヒデキと同じくらい大きらいよ。だってこの子見てるとヒロミのデビュー当時を思わせるんだもの。あのルックスといい歌う時のポーズといいヒロミのまねしてるみたいでイヤなの。もし人気が出てきたら、ヒロミの二代目みたいな感じで頭にきちゃうなァ。でもヒロミってこんな子とは全然違うって思ってるけど。
でもどうしてヤマはそういうふうにすぐヒロミはやめるなんて言えるの?私、そこがわからない。たぶんホントにヒロミを好きだったわけじゃないのネ。ヤマはいつだってそうなの。ズット前にも同じ事言った事があるんだもの。でも少したつとまた好きになり始めて。だから今度もそうでしょ?早くいつものヤマにもどってネ。あんなに好きだったじゃない。ヒロミのリサイタル見に行ったり、夢を見たとか。だからお願いよ、ヤマ!

1974年1月25日 ひろみに会える!?

 私、うれしくて、うれしくて。だって本物のヒロミが見られるの
もうウソみたいで、夢みたいで、ホントに信じていいのかしら?きょうネェ、林さんから電話がかかってきて、2月17日に「ゴールデンショー」を見に行くことになったの。林さんの友だちのお母さんが日本テレビに勤めていて券がなくても見せてくれるんだって。だから林さんがその友だちに話したら私たちもOKだそうだ。感謝しなくちゃ!林さんいい友だち持ってるヨ、ホントに!
林さんがウキウキした声で「2月17日、ゴールデンショー見に行けるの」って言った時は、もう目の前がパァッっと明るくなったような気分だった。  私、林さんがひろみファンでスゴクうれしいな。きょうみたいにいい事あるんだもの。それに林さんもスゴクひろみが好きみたい。きょうの電話の声、はずんでいたヨ。「うれしい、うれしい」って。私の顔も声もうれしさでいっぱいだったろうなァ。今もそうだけど。とにかく、私はテレビでしか見た事がなかった、私が大好きなヒロミに会えるという事がうれしくて仕方がないの

☆ただの憧れから、モンペに変わってきた彼女。次回は、さらに「理解者」へと進化します。

※本文に登場する人物名は、すべて仮名です。

Text/かみやじん