美しさは誰のため?「きれいになりたい」理由に優先順位をつける大切さ

肉乃小路ニクヨのニューレディー入門

実は最近、脱毛サロンに通っています。
おいおい、肉乃小路ニクヨ、魂を売ったのか?
毛があるのがニューレディーじゃないのか?
毛が無くなったらただの女装じゃないのか?
色々とご批判を受けました。

確かにそれらの意見、ごもっともです。
私は体毛があっても美しいというのを一つの売りにしていました。
女性に体毛があって何が悪い。
今でもそう思っています。
ならば何故心変わりをしたのか。
今日は私が心変わりをした理由を通じて美しさは何のため?
ということをつらつらと書いていきたいと思います。

二つの理由

さて、私が心変わりをした理由は大きく二つあります。
一つは私の内面的な理由、二つ目は身内のための理由です。

まず一つ目、私の内面的な理由です。
私は舞台で口パクのショウや生歌で女装表現を行なっています。
また、時にトークショーなど壇上でお話をする機会もあります。
今までは二丁目のアングラ感覚で、体毛があるまま色々な舞台に立ってきました。
確かに登場時はとてもインパクトがあるようなのですが、
それが出オチに繋がっているのが気になり始めたのです。

出ただけでオチがつく。それはある意味ありがたいお話ではありますが、
私はできればショウの中身を見てもらいたいのです。
それもできれば多くの人に見てもらいたい。
そのために外見を普通の女装に少し近づけようと考えるようになりました。

もう一つは身内のための理由です。
私自身は体毛があるまま女装をすることについて、
20年以上理屈をこねくり回して来ましたし、それを指摘する人達と戦うための武器も方法もわかります。

ただ、この先、もしも私がもっと有名になったら、
私の身内にも意地の悪い指摘をする人も出て来るでしょう。
世の中は良い人ばかりではないのです。
一般に毛が生えたまま女装をするいうことは
相当ハードルが高いことで、好奇の目で見られることも沢山あります。
自分だけが標的の偏見であれば、どうにもしようがありますが、
自分以外の家族にそういうことで迷惑をかけるのであれば、
その偏見を少しでも減らしたかったのです。

既に迷惑をかけているし、それなら女装をやめれば良いという
ご意見もあります。でも、そこは譲れなかったのです。
そこは忖度できなかったのです。