自分磨きなんて必要ない!?人は視線を浴びるたびに美しくなる

女装は手段だった

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私は女装を始めて今年で満20年になります。
最初、目立ちたくて、女装を始めました。
自分の性別に違和感を感じたりしたこともなく、興味本位で女装をはじめたのでもありません。
目立つための手段として、それが有効だからはじめたのです。

私が女装をはじめたきっかけは周りに面白そうな人達がいて、その人達と話すのに、女装をした方が手っ取り早く認知をしてもらえるからでした。
ゲイで女装をするとモテなくなるのは知っていました。

男が好きな男の人達にとって、男ファンタジーの逆を行く女装をすることは、恋愛、性愛の対象外にカテゴライズされるからです。

この点にもゲイの中にある男尊女卑を感じて反発したかったのです。
昔から少しウーマンリブのケがあった私です。

とにかく私の人生において、モテるより面白いかどうかの方がずっと大事でした。
気が付くと、私は21歳の時に、男性経験を済ませるより先に女装をはじめていました。
周りにはマツコさんやブルボンヌさんみたいな面白いオネエさんがたくさんいて、21歳の恋愛経験の無いただのホモでは丸腰で戦場に行くようで、ある意味武装としての女装だったのです。

ショウガールとしての経験

実際に女装をすると、想像以上にモテませんでしたが、たくさん面白い人に出会えました。今でもその友人達は私の財産です。

女装を始めて数ヶ月後、ただ女装をするだけでなく、先輩のブルボンヌさんのイベントでショウをすることになりました。
実際に歌わないけど、唇を同調させ、歌っているように見せるリップシンクロのショウです。

小さな箱の小さな舞台でしたが、一人で放りこまれます。
そこで音楽に合わせてパフォーマンスをし、数十人、数百人の耳目を拝借するわけです。

私が本気で女装に取り組むようになったのもショウをするようになってからです。
やるからにはということで私の中の何かに火がつきました。
たくさんの目にさらされることで、私は変わったのです。

いつの間にか、私は女装にこだわりを持つようになり、女装の楽しさを知りました。
そして、元々のウーマンリブ的な要素も相まって、女装から新しい女性像、ニューレディーという新しいゾーンに踏み入り、今日に至るわけです。