いい男と夫婦になるには、恋の炎を線香に変えて親友になること
―お二人が今までの経験から学んだ若いときでもうまくいく男性選びのアドバイスをお願いします。こういう男を選んでおくべき、または小物な男の見分け方などってありますか?
川崎:小物じゃない若い男なんていないですよ!社会的な地位とか成功体験とか、女性に教わったりとかして大きく見えるようになっていくけれど、そうやって大人になってから歩んで切り開いて行った道そのものが大物っていうだけで、原型はみんな小物です。だから、20代の女性に合う“大物の男性”なんて、絶対インチキなの。大物を狙おうとかしちゃダメ。積極的に小物狙いで(笑)。
家入:そうなんですね。でも確かに、さっき川崎さんがおっしゃっていた蛍の話じゃないですけど、男性が少女漫画の主人公みたいな乙女系男子で、バレンタインのチョコレートを自分が作って奥さんにあげちゃうような“男女逆転夫婦”のほうが、大物の男性と結婚した夫婦よりうまくいっている人が多い気がしますね。奥さんの帰りが遅いと「も~」って膨れたりとか、情緒不安定だったりとか、夫のほうが女性的な要素が強くて、それを奥さんが「やれやれ」って言いながら男性的な役割で許容しているような夫婦。
だから、女の人は男性に大物とか男らしさとかを求めないほうが、うまくいくんじゃないかな。
―20代の頃は付き合っている男性が大物だと「すごいね!」ってなるところが、どうしてもあるかもしれませんね。
家入:付き合っている彼のレベルで箔をつけたりするんですか?
―おそらくあると思います。「私の彼はクリエーターのすごい人」とか、それ自体がステイタスになったり…。
川崎:20代ではよくあるよね。でも、40代になると、「旦那とはそんなにラブラブじゃないけど、会話も多いし、年に一度は家族一緒に旅行なんかもするのよ」なんて言っている奥さんが二人目妊娠したりすると「点数高い!」ってなるのらしいですよ。ママカーストでは(笑)。
全員:へ~(驚)。
―では、“いい男性”はどういう選び方をすればいいんでしょうか?
川崎:親友になれるような人がいいんじゃないですかね。男と女っていろいろありますけど、夫婦になると「大好き~」とか、「あなたがいないと生きていけない」っていう感情はなくなっていくので、最低ラインとして「人間として好き」とか「裏切りたくはない」とかっていう感情がないと、最後まで責任もって一緒に子育てなんてできないと思うんですよ。
家入:もし離婚することになったとしても、養育費を払ってもらうとか、後々ちゃんとケアしてもらうためにも親友としてうまくやっていったほうがいいですね。
川崎:そうなのよ。だって、そこで「え?俺ほかに好きな人ができたから離婚するんだよ?」とか言われたら堪らないじゃない。「いやいや、それと養育費の問題は別ですから!」って言っても、その常識が通用しない。でも親友になれるような人なら、そういうことを言わないですよね。結局、夫婦といっても最後は人間同士ですからね、求め合った男女ではなく。…夫婦って、5年くらいでなりますからね、人間同士に。
―どれだけ好きでも、5年で人間同士になるんですか?
川崎:うん。例えば、夫婦のどちらかがロマンティックな人で、ふたりで出来レースのプレイとして「大好き!大好き!」とかやっていられる夫婦は、それはそれでいいと思うんですよ。でも心の中では、「家族であり、親友だな」って思っているはず。だから、“恋”はただのきっかけでしかないんです。
そうそう、この間ブログで、「男性の恋の初旬は、“愛に移行するための恋の火付け役”くらいに思うこと。それを『ずっと続けてくれないとイヤ』なんて言っていたら愛に移行する前に別れちゃうから、男のことはチャッカマンくらいに思っとけ」って書いたら、男性からすごいクレームがきました(笑)。
家入:つまり、自分の恋の炎は、だんだんと、線香のように細々とつき続けるくらいにまで移行していかなきゃダメっていうことですね。
川崎:そうです!