アラサーの夢は夢だった
Tim Simpson
プロポーズといえば、女の夢。夜景の見えるレストランでバラの花束を受け取ると、中に小箱が。開いてみるときらめくダイヤの指輪。
「僕と結婚してください」
なーーーーんて、総合職のアラサーは夢見ていられません。
ビルの夜景の一部として、オフィスの蛍光灯を夜遅くまで照らす日々。休日のカフェに入れば女子大生が「そろそろ結婚相手の候補見つけないとね!私たち、時間ないし!」と騒ぐのを尻目に会社のパソコンを開く。
そんな人生の私にも、どうやら年貢の納め時は来たようです。プロポーズを、受けました。
嘘です。受けませんでした。アラサーが夢を見てはいけませんでした。
思い起こせば大学3年生のころ、キャリアについて総合職志望の女子で話し合ったことがあります。その時の結論は「子どもを産む年齢でキャリアは変わる」でした。そして皆で約束したのです。「30歳までに役職になって、33歳で出産しよう!」と。
「そもそも、30歳までに役職つかないわ」と、自分の無能さや社会を責めても仕方がありません。役職は後でも手に入るけれど、出産はリミットがあるのだから!