2006年から2014年の8年間のおねえブーム。

 これまでもおねえブームというかLGBTが取り上げられブームを作ってきた経緯が何度かありますので少し御紹介します。
私の知っている中では今回を含めて3度のおねえブームがあったと推測しています。

 1回目は 美輪明宏さんやカルーセル麻紀さんが主役の時代です。
このあたりのおねえブームというのは、正におねえとは何だ? という定義を世の中に示し、また芸能という軸で実に尖ったキャラクターを持った少数精鋭の時代だったのではないでしょうか?
まだまだ世間の認識もなく、LGBTなどという言葉も、もちろんない時代です。私は想像もつきませんがかなり大変な時代だったのではないでしょうか?

 2回目は、日出郎さん、オナペッツさんなどの時代です。
この頃になると、いわゆるLGBTの人たちはオカマなどと呼ばれ、一部では差別的な扱いもあった時代です。
テレビでも芸能というよりもお笑いや汚れ役に近い仕事も多かったのではないでしょうか?
また、オカマという言葉と同時に、ニューハーフという存在もかなり認知されてきた頃ではないでしょうか? テレビでもニューハーフ100人みたいな番組を私も子供の頃見た記憶があります。

 そして、今回が3回目のブームで、ikkoさん、假屋崎さんなど、芸能というよりは、芸術というジャンルにikkoさんであればメイク、假屋崎さんであれば、お花というようにその才能を発揮している人などがブームを牽引していると感じています。
これまでの差別的な扱いはほぼなくなり、LGBTという言葉も浸透し、LGBTである事が逆にブランドであると言えるようになったのが、これまでのブームとの大きな違いではないでしょうか?

 次回は、今回のおねえブームを少し深く振り返ってみたいと思います。

Text/如月音流