ブスブス言っても、本当は嬉しいのでは?

例え、彼らが「ブス」と感じる女性であっても、やっぱり好かれるのは嬉しい。けれど、それを喜んでいる姿を友人に見せてしまっては、プライドが保てない。でもモテている自慢もしたい。だからブスブス言うことで、表面上、嬉しくないふりをして誤魔化している……ああ、いる。

こういうタイプって男性に限らず、女にもいる。「あいつ、キモいんだよね~」というのならば、気を持たせずにさっさと振ってしまえばいいのに、何度もデートを重ねたり、なんならセックスもしていたりと、矛盾した行動を取る人。

素直になれない気持ちは汲んであげたいけれども、しかし問題は「ブス」とか「キモイ」って言われていることが、当の本人の耳に入ったら傷つくことではないでしょうか。しかし電車の中やラーメン屋で居合わせただけの立場として「あんたたち、あんまりブスブス言いなさんな」なんて注意する勇気はない。

かろうじてわたしのできることといえば、知人や友人が、自分に好意を寄せてくる異性のことを「ブス」「キモい」と言っていたとしたら、「わたし、あの人のこと、すごく好き。あの人からモテてるなんて、羨ましい! 羨ましい! 羨ましい~!」と褒めたたえて、蔑みにくくすることくらいでしょうか。

他人がブスブス言っていようが知ったことじゃないんですけど、街中のあちこちからブスブス聞こえてくるのってなんか悲しいですし。

Text/大泉りか