名言の真理を紐解けば、自己形成をも楽しめる?

 そのひとつに、「女は、付き合う男で変わる」というものがあります。
これ、よく聞きますし、確かに男と付き合うことで、ガラリと変貌を遂げる女もいることは確かです。というか、わたしも付き合った相手の影響で、横浜レゲエ祭に行ったこともあれば、ホットロッドにカスタマイズされたアメ車を観にわざわざ富士スピードウェイまで行ったこともあります。

 けれど、これに関して思うのは、「付き合う男で変わって何が悪い」ということがひとつ。
そしてもうひとつには、「付き合った男に影響を受けたからって、女は根本から変わるわけではない」ということです。

 というのも、そもそも、付き合った相手の趣味や嗜好を受け入れることは、世の中に対する視野を広くするってことです。「わたしは興味ないから」と頑なに受け入れないよりもずっと楽しい人生を送れる可能性がある。
付き合う男というのは、その世界を知る単なるキッカケでしかなく、その先を掘るのは、その女性自身の自由。それに、相手が好きなものに興味を持つって、優しさのひとつでもありますよね。「女と付き合っても、何も変わらない男」って心が狭くて優しくない男です。

 そもそも、何かを好きになったり興味を持ったりするのって、親だったり兄弟だったり、友達だったりと、誰かしらの影響を受けてのことが多いのに、なぜ影響を与えられたのが「付き合った男」の場合だけ、いつまでも「あれは彼氏の影響で……」と言われ続けないといけないのでしょうか。

 実は、そういうことを言う男性たちの心の中には、裏返しに、「付き合った女のコには、自分が影響を与えたいし、ずっとその影響下にいて欲しい」っていう願望があるのではないでしょうか。

 だから女性がその後、勝手に自分が影響を与えたと自負している分野で飛躍すると、「昔は何も知らなかったのに」なんて、負け惜しみじみた言葉が出てきたりもする。
そんな心の小さい男性に謗られることを恐れて、委縮するのなんてもったいない。ミーハーと言われても、にわかと言われても、気にせずに、人から与えられる影響を咀嚼して、自分を形作っていったほうが、面白い人間になれるのでは、と思うのです。

Text/大泉りか

次回は<風俗は許す、浮気のセックスは不潔だから許せない!?>です。
恋人の浮気を知ってしまったその時、真っ先に頭の中を駆け巡るのはどのようなことですか?「自分ではダメなのか?」「このまま別れを迎えるのか…」などなど…いや、本心は「あいつ、ヤっただろ?」「粘膜同士が触れ合ったのかよ。」と思ってしまいませんか?今回は、そんな浮気セックスについてのお話です。