「出会いがない」と嘆く女性が意識しがちな“しきたり”とは?
彼女たちを見ていて、ひとつ言えるのは「好き」のハードルが高いなっていうことです。
っていうと「やっぱり『高望み』『えり好み』してるんでしょ」という話になるじゃんって、思うかもしれませんが、そうではなく、「人を好きになる」ということ自体に、高いハードルを設定してしまっているということです。
というのも、以前、男女入り混じった飲み会での席のこと。
その場に、恋人と別れたばかりだという男性がいたので、皆で慰めの言葉を掛けていたのですが、しばらくたった後、その男性が「まぁ、もう別のコにいってるからいいんだけどね」ってぼそりとつぶやいたのです。
その場にいたひとりが「早すぎる!」という呆れた声をあげましたが、男性いわく、「いやいや、恋人と付き合っている時から、ほんのりと『いいな』と好意を寄せていた相手だから、別に何も早くはない」というのです。
その発言に、幾人かは「あー、わかる、わかる。そういうの、あるよね」と同意し、残りの幾人かは「えっ、恋人がいたっていうのに、どういうこと?」と納得できないような不満の声をあげました。ちなみにわたしは前者のタイプです。
というのも、もしも、いまの夫と別れることになったとしたら、すぐさま「デートしたい人」や「セックスしたい人」、「口説いてみたい人」たちの名前がすぐさまに挙げられる…
…っていうことをその場で言ったら「えーっ」と驚く人と、「まぁ、ぶっちゃけそうだよね」と同意する人とできっぱりと二つに割れましたが、どうやら世の中には、「決まったパートナーがいる時は、異性に恋愛感情を持たない(ようにする)人」と「決まったパートナーがいても、常に異性に目移りしている人」がいるようです。
絶え間なく恋愛しやすいのは、当然、後者です。
純愛界のしきたりからすると、それは「けしからん」ってことになると思うのですが、しかし、恋愛のほとんどは別れる結末をたどることになりますし、結婚して夫婦となっても離婚も珍しくない現代にフィットしているのは、むしろ「決まったパートナーがいても、常に異性に目移りしている人」のほうではないでしょうか。
なので、いま現在、「出会いがない」ことに悩んでいる女性は、とりあえず、身近な男性を「絶対にない」「デートしてもいい」「セックスしてもいい」に振り分けて、後ろのふたつは実際に行動に移してみる。そうすると、「恋愛」を取り戻せるんじゃないのかなーと思う次第です。
Text/大泉りか
次回は<セックスレスが引き起こす激動の夫婦関係から考える、「性欲」≠「愛」という不等式>です。
男女の関係…恋に落ち、共に人生を過ごす事を誓い、結婚生活へ。至って普通のように見えるものの、この過程の中で大きな落とし穴が。そう、「セックスレス」。時間が解決してくれる問題ではないのが厄介な所。みなさんは、パートナーとの関係をどのように構築していますか?