旅先で“イラッ”としたら美味しいものを!
付き合って九年、結婚して四年目になる、我々夫婦の共通の趣味は海外旅行です。近場のアジアに1年に一度、中東、南米、東欧といった遠方には、一年半に一度くらいのペースで訪問しています。
とはいっても、決してリッチなツアーに参加するわけではなく、ほとんどがエアチケットとホテルをそれぞれ抑えていく自由旅行が主でして、バックパッカーとまではいかないけれど飛行機は運賃の安いLCC、ホテルはその国の物価にも寄るけれど、一泊二~三千円を目安に、毎度計画を立てて渡航しています。
さて、旅先というのは、喧嘩が非常に起きやすいものです。普段よりもよく歩いて疲れている上に、道に迷ったり、目的地が見つからなかったりと、計画通りに進まないことで、イライラが募る。これを防止する方法……を考えてみたのですが、「とにかくこまめに休む」ことと「お腹が空かないようにする」「計画通りにいかなくても、仕方ないと諦める」くらいしか見つかりませんでした。
でも、なにげに「お腹が空かないようにする」はとても大切で、なにかお腹に入れた瞬間に、「今まで何を苛立っていたのだろう」とすっと気持ちが収まるものなんですよね。
もうひとつ、決めていることといえば、東南アジアなどの物価が安い国の場合、一泊だけは高級ホテルに泊まることです。
クラブフロアを予約すると、大概、専用のクラブラウンジでオードブルやカクテル類を無料で楽しめたり、部屋のクラスをジュニアスイートにあげてくれたりもするんです。1万円から2万円かそこらで、高層階にあって眺めのいいクラブラウンジで好きなだけ飲み食いしたあげく、広い部屋に泊まれる。なんなら朝食だって、一般客とは違う、ちょっとリッチな朝食がついてきます。通常はオムレツと目玉焼きとスクランブルエッグが定番の卵料理メニューに、エッグベネディクトがあったりする。これ、日本だとなかなか出来ないことなので、もしも東南アジア方面に自由旅行で行く予定のある方は、ぜひ、お試しくださいませ。
今年の6月にも、香港・マカオを旅行で訪れてきました。が、実は旅行の数週間前に、妊娠が発覚。「この時期に飛行機で海外なんて……」と中止も考えたものの「逆に!このチャンスを逃したら、もうしばらくは行けなくなる」とも思い直して決行することに。
今回は、飛行機とホテルがセットになったツアーだし(しかし、格安のため、空港送迎はなし)、妊婦ということで、自分でゆるめの計画を建てたつもりでしたが、蓋を開ければ超ハードスケジュールでした。というのも、一日目に香港到着してそもまま観光、二日目はフェリーでマカオへ、三日目はマカオから陸地で中国本土へと入国、観光後、香港へと戻り宿泊、四日目の夕方の便で帰国というスケジュールです。
ゆっくりする暇なし。ちなみに夫からのリクエストはひとつだけ「人肉饅頭でお馴染の八仙飯店一家殺害事件の現場はマカオだから、そこに行きたい」というものでした。