そのうち「淑女の雑誌から」によく引用されていた大元のティーン向けの雑誌を、自分のお小遣いで買って読むようになりました。
今は既に廃刊してしまった『エルティーン』や、『パステルティーン』、『おちゃっぴー』などの読者相談のページは、性にまつわる悩みが多く、「彼氏と初エッチの時に、パンツに染みがついていたら嫌われますか」や「乳首を触っていたらポロリと取れてしまったんですが、これ、どういうことなんでしょう」などといった、今、こうして思い出してもなかなかに生々しいエロネタがたくさん仕込まれていて、ものすごく興奮したことをはっきりと覚えています。
ちなみに、おぼろげな記憶ながら、前者に対する回答は「女のコのパンツはちょっとくらい汚れていても当たり前のもの。なので、気にすることはありません」で、後者は「それは乳首ではなく、垢の塊ではないでしょうか?痛くなければきっと垢です」というものでした。
乳首にそんなデカい垢が溜まるだなんてことあるのか……
という疑問はさておき、昭和末期および平成の初頭あたり、まだインターネットのない時代に子供が触れることの出来るエロというのは、これくらいソフトだったのです。
だからこそ、試してみたかった。
リアルを知るには、身をもって試すしかない世の中で、けれども、わたしには「本当に好きな人が出来るまで(セックスは)取っておきなさい」という純潔教育の呪いが掛かっていた。
発情し、試してみたいとさえ望んでいる自分と、それに対する罪悪感にさいなまれた自分の性は、ただひたすらに、扱いにくいものでした。
続く。
…次回は《用途がわからないおしゃれな物体は大体アダルトグッズ》をお届けします。
Text/大泉りか
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