ペットをイジるのが上手な男は、オンナをイジるのも上手である

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ペットの愛で方でわかる男の性癖

大泉りか 官能小説 人妻は不倫の夢を見るか バイブの日 Mark Roy

「乳首を触って嫌がったらS、嬉しそうだったらM」、「じっと見つめた時に、見返してきたらS、反らしたらM」といったふうに、ちまたには「SかMかを見分ける方法」というのが、いくつか流説されています。
しかし、SやMが持って生まれた性癖だとしても、その性癖が発露するには、相手との関係性も重要なファクター。

 例えば、ある一匹の犬がいたとして、飼い主の前では腹を見せても、飼い主以外にはまったく懐かず、それどころか、襲い掛かることもある、というのと同じことで、絶対にこうであるとは限らない……ようするに「AさんはS」「BくんはM」とばっさりとジャッジすることは、なかなか難しいというのが、実のところなのではないでしょうか。

 さて、犬を例に出させていただきましたが、先日飼い犬のチワワ(推定13歳)を撫でている最中に、ふとひとつのことに気が付きました。それは動物の可愛がり方を見ることは、相手がSかM……とまでいかずとも「責め好き」「受け身好き」であることを、見分けるひとつの手段になるのではないだろうか、ということです。

 というのも、わたしが犬を撫でる際は、ひっくり返して腹を出させて、上から覆いかぶさり、ワシワシと全体を乱暴に撫でたり、鼻先をぱくりと咥える、という可愛がり方がオーソドックスなスタイルです。飼い犬もそのことをわかっているため、わたしが手を伸ばすと、自らひっくり返って、すぐにお腹を出すようになってしまいました。

 ところが、自称「責められるのが好き」だという配偶者の犬の触り方は、自分が腹を出して寝転がり、その上に犬を乗せて見上げる形で撫でるのが基本体勢。犬に尻を顔に押し付けられた状態で撫でると、喜んだ犬が尻尾を振り、それがぴしゃりぴしゃりと顔に当たるのですのですが、それで「あぁ、幸せ」と呟いている。ふさふさの毛が鼻に入ってくすぐったくて不快なだけなのに……。

「なにが幸せなんだか」と呆れつつも、ひとつ気が付いたのは、そういえばわたしも、よく配偶者に馬乗りになっているということ。さすがに顔面騎乗して顔ビンタまではしませんが、基本的に押し倒されるよりはわたしが押し倒すほうが多い……これは何かしら関連性があるのではないだろうか!と思うに至ったわけなのですが、そもそも、ペットを撫でる、という行為には『撫でで気持ち良くさせて喜ばせる』と『撫で心地を楽しむ』というふたつの要素が含まれています。

 これってよく考えずとも、セックスとまったく同じこと。だから、ペットを愛玩している姿を見れば、相手の身体をどう愛玩するかが露わになってしまうのは、当然のことなのかもしれません。ゆえにこれから先、ペットをいじるのが上手な男は、セックスが上手い、と判断してもいいのでは、と思いついた次第です。

 そういえば、以前、スカトロ系のアダルト映像作品に出演していた女性とともに、我が家の犬の散歩をした際、電信柱で立ち止まってウンコをしている姿を見て「あっ、犬って、キバる時に肛門が裏返るんだ」と興味深そうに感想を言っていたし、男癖の悪さから我が家を出禁になった女性は、見ていない隙にうちの犬を射精させたことが原因でした。
ということを考えると、ペットに対する態度=その人の性癖が露わになるという説の信憑性はそれほど低くない、と思いませんか。

…次回は《セクハラ男の「お前の乳首、何色なの?」という問いに対する適切な応え方》をお届けします。

Text/大泉りか