どこからが炎上だ問題
今回は、田端信太郎さんと本田哲也さんの共著である『広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい。』発刊を記念して、下北沢B&Bで行われたトークショーのレポをお届けします!
本田哲也(以下敬称略):今日はちょっと僕アウェイなんですけど、『広告やメディアで人を動かそうとするのは、もうあきらめなさい。』という本を書いた、本田といいます。よろしくお願いします。
田端信太郎(以下敬称略):この本を本田さんと一緒に書かせてもらっておりまして、日頃はLINE株式会社で広告とか法人ビジネス全般をやっています。
LINEの売り上げでいくと、ゲームが半分くらいで、残り3割ぐらいが有料スタンプの売り上げです。
残りは、企業が提供している無料のスタンプで、実はあれ3000万します。そういう広告のことをしております。
はあちゅう:私は、この本には何も関係ないんですけど、今日は本田さんからこの本を女性に売りたいという、そんな魂胆で呼ばれました(笑)。
5万部も売れてるからいいじゃないかと思うんですけど。本田さんがPR野郎で、田端さんがメディア野郎だとすると、私は炎上野郎です(笑)。
田端:僕がずっと思っているのは、「炎上ってなんなんだ」っていう問題なんですよ。
炎上って本人が炎上してないって思ったら、炎上してないんですよね。
どんなに盛り上がっても、涼しい顔していたら、炎上じゃないじゃないですか。
本田:はあちゅうさん的にこれは炎上、これは違うみたいなものがあります?
はあちゅう:Twitterをリロードする度にあふれかえる読み切れないぐらいのリプライがあるときっていうのが私にとっての炎上ですね。
ただ、いい炎上は賛否両論ある状態です。冷蔵庫の中に入って写真を撮ったというような誰もが悪とするものは、ディスりであって炎上じゃないですよね。
でも、反対意見がないと鎮火しちゃうんですよ。敵だけ、味方だけでだとバトルが始まらないんです。
多くの人が引っかかるようなことを書かないとダメ。
だから、わざと言い切ることもあるし、ツッコまれビリティって呼んでいるんですけど、リツイートされるときにどんなツッコみが入るかというのを考えて、必ずツッコまれ要素を入れて書きますね。
田端:オフィスで会社員が書いたものが計画通りに実行されるようなキャンペーンって面白くないんですよ。
ある程度、ツッコまれビリティがあって、思っていた以上に盛り上がるとか。
ネガティブなレスは不快ではないか?
はあちゅう:ネガティブなレスは、10年間毎日毎日ディスられているので、不感症になってきたというか。
逆に私はディスられてないと不安になります(笑)。そんな話題になってないの?って。
本田:それスゴイですね(笑)。
田端:愛の反対は無関心であって、憎しみではありません、みたいな(笑)。
はあちゅう:そうですそうです(笑)。
いいことってスッと流れていくじゃないですか。誰の心にもひっかかってないって思っちゃうんですよ。
やっぱり、話題になるものって賛否両論で、この間のアイスバケツチャレンジに関しても、最初にいいという波がきてから、悪いという波がきて、鎮火したと思うんですよ。
その両方がないと、私は話題にもなってない、みんな無関心だって思っちゃいますね。
本田:今、個人も企業も一番恐ろしいことは無関心なんでしょうね。
田端:アイスバケツチャレンジとかは、春夏秋冬みたいなネットのバズりのサイクルがあって、ポジが増えると必ず後からネガがくるし、今度ネガがきすぎると、案外あいつもいいやつじゃんっていうポジも増えるし。
絶対ぐるぐる回るサイクルがあって。みなさん、2ちゃんにスレ立てられたことあります?
あんまりないと思うんですけど。2ちゃんは本当にフェアで、大体バランスをとる議論がある程度遅れてでてくるので、相対的にみたらフェアだなとか。ツイッターもそれと同じで。