今回の相談者さんは、カフェで出会った男性に片思い中のMさん(25歳、コピーライター)。
「童貞マインドを卒業しても、毒親問題を乗り越えないと、まともな恋愛ができないのでは?」と悩む彼女にアドバイスしました。
言いたいことを言えない問題
- M
-
元彼との恋愛では、毒親の影響がモロに出ていたと思います。相手の顔色を窺ってビクビクして、我慢して相手に合わせて、言いたいことを言えなくて。童貞を卒業できても、ここを乗り越えないと、まともな恋愛ができない気がしてます。
- アル
-
どんな毒親だったのかな?
- M
-
両親共に毒親で、日常的に暴力と暴言を受けて育ちました。母には「お前のことが憎い」とずっと言われ続けて、気に入らないことがあると土下座させられてました。
- アル
-
今は大丈夫?親は危害を加えてこない?
- M
-
今は1人暮らしで親と疎遠なので大丈夫です。実家にいた頃も近所に祖父母の家があって、そこがシェルターみたいな感じでした。あと私も中高と女子校育ちで、そこでいい友達もできました。
なので「ひどい親にひどい育てられ方をしたけど、今の自分には友達や祖父母とか信頼できる人たちがいる」と思ってます。
- アル
-
すばらしいなあ…。JJ(熟女)は感動するわ。そんなふうに言えるのは、Mさんは両親に深く傷つけられたけど、自分でしっかり回復のプロセスを歩めているってことだよね。それは本当にすごいことだと思うよ。
- M
-
そう言ってもらえると嬉しいです(照)。ただ、恋愛ではネガティブな面が出てしまって…。
- アル
-
相談メールには『21歳の時、大学の同級生でド草食の彼に告白して付き合い、セックスも経験するが、1年後に振られた』とあるけど。
- M
-
はい、振られた後に「本音を全く出せなかったな」と気づいたんです。いつもどこか我慢していて、本当はイヤだと思ったり、こうして欲しいと思ったことも、ほとんど言えなかったなって。
- アル
-
なるほど。女友達には本音を言える?
- M
-
うーん…中高時代の友達には言えますね。
- アル
-
そっか、じゃあ「この人だったら大丈夫」「本音を話しても受け入れてくれる」と思える相手なら話せるけど、元彼はそう思えなかったのかな?
- M
-
ああ…元彼は全然思えなかったですね。
- アル
-
それはなんでだと思う?
- M
-
うーん…元彼はめちゃめちゃ無口な人で、自分の考えとか何も言ってくれないんですよ。ニュースとか見て「どう思う?」と聞いても、何も言わない。
- アル
-
ほう。
- M
-
1年付き合ったけど、結局何を考えてるかわからなくて。最後はだんだん連絡が減って会えなくなって、デートもドタキャンされたりとか。
それで「私は会いたいけど、あなたはどう思ってるの?」と聞いても「うん……そうね……うん……」みたいな。「不満があるなら言ってほしい」と言っても「うん……そうね……うん……」って。
- アル
-
その元彼は日本の方?
- M
-
日本人です(笑)。言語は通じるけど何も話してくれなくて、ある日突然「別れたい」って言われたんですよ。「えっ、なんで?」って聞いたら「楽しくなくなった」って一言。
- アル
-
はあ~。
- M
-
「なんで楽しくなくなったの?」と聞いたら「うん……そうね……うん……」って。
- アル
-
話し合いができない。
- M
-
全然できなかったです。
- アル
-
なるほど。毒親育ちで「相手の顔色を窺って、言いたいことを言えない」と悩む人は多いし、Mさんも「本音を言えなかった自分に問題がある」と考えてるよね。ただこの彼の場合、誰でも言えないと思うよ。
そこまで何も話してくれないと「この人だったら大丈夫」「本音を話しても受け入れてくれる」という安心感や信頼感を育てようがないから。
- M
-
安心感や信頼感…それは完全になかったですね。
- アル
-
それがあるからこそ、人は本音をさらけ出せるわけだし。
- M
-
たしかに…。実は彼と別れた日、初めて本音をさらけ出したんですよ。