過去の自分にアドバイスするなら?

アル:「女子会で男の悪口を言う女は幸せになれない」とか言うけど、現実は逆だから。
「私はこんな男が嫌い!」とハッキリ言う子の方が幸せになってて、「悪口なんて言っちゃダメ」というマジメないい子がモラハラやヤリチンに狙われる。

 マジメないい子は「彼の言葉を信じなきゃ、疑うなんてダメだ」と考えがちだし、自分がひどいことしないから、理不尽にひどいことする男の心理を理解できなくて「自分が悪いからだ」と思いがちだよね。

Y:たしかに…私も「元彼を信じたい、いつか変わってくれるはず」と期待してしまったし、モラハラは「お前が悪い」と洗脳するのも得意ですから。

アル:しかもマジメないい子は、男にひどいことされても「相手を恨んじゃダメ、許すのが正しい」と思ってますます苦しむよね。

Y:私もそうだったので、アルさんの「傷つけられたら恨んで当然、許さなくていい」という言葉に救われました。

アル:怨み川柳を読むぐらいがちょうどいいよ。
過去の自分にアドバイスするなら何て言う?

Y:うーん、「もっと真剣に人生を考えろ」ですかね。
30代前半まで仕事に追われて「人生でほしいもの」をちゃんと考えてなかったんですよ。子どものことを考えると「もっと真剣に考えていれば、もっと早く動いていれば」と思いますね。

アル:もともと子どもはほしかったの?

Y:ほしかったんですけど「いつか自然に結婚して出産できるかも」と甘い夢を見てました。我ながらウカウカしてたな~と思います。

アル:20代女子は「結婚したけりゃ婚活して当然」という認識だけど、アラフォー世代はそういう女子が多いと思う。我々が20代の頃は婚活・妊活という言葉もなかったし。
あとマジメないい子は「遊びも不倫もせず、マジメに生きてれば自然にチャンスがやってくるかも」と思いがちかもね。

Y:そうなんです!でも現実は遊んでる子の方が結婚してて「理不尽だ!」と憤ってた時期もありました(笑)。過去の自分に「受け身で動かなければ当然だろう」と言いたいです。

アル:勉強や仕事はマジメに努力すれば結果が出るけど、恋愛や結婚はそうとは限らないもんね。それに婚活は自分で「やるぞ!」と決めて、スケジュールも目標もタスクも考えなきゃいけないし。

Y:マジメなタイプは自分を追い込むといいかもしれません。私は飲み会で「今月中に結婚相談所に入会する!」と宣言して、無理やり期限を作りました。いざ入会したら「それなりの金額払ってるし動かなきゃ損だ」と動けたので。

アル:それで「37歳でも動けばいい出会いがある」と証明したわけだもんね。
私はYさんの「粘り腰」が勝因の1つだと思う。彼から誘われなくても「もういいや」と諦めず、自分から誘い続けたという粘り強さがスゴイなと。

Y:たしかに粘り強い性格かもしれません。勉強や仕事でも「すぐに結果が出なくてもコツコツがんばろう」と思う方ですね。

アル:そこはYさんのマジメさがプラスに出たよね。Yさんの事例は「女は年をとると価値が下がる」という呪いに苦しむ女子の救いになると思う。

Y:ありがとうございます!うちの兄みたいに「女は若くないと」って人もいるけど、婚約者みたいに「女性の年齢にこだわらない」って人もちゃんといますよね。

アル:いるいる。フサフサの兄には悪いけど、後者の方がマトモだよ(笑)。女を記号で見ずに、ちゃんと中身のある人間として見ているわけだから。

「30過ぎた独身女は不幸」というタラレバ的価値観に脅迫される女子は多いけど、独身で幸せに生きてる人はナンボでもいるし、40や50になって最高のパートナーに出会う人もいる。他人のモノサシで「自分は不幸」と思い込むのが一番不幸だよね。

Y:自分のモノサシを持たないと、他人の評価にずっと振り回されてしまいますよね。

アル:たとえ結婚しても「子どもを私立に入れなきゃ不幸」「高級マンションに住まなきゃ不幸」と振り回されて、永遠に幸せを感じられないよね。

Y:私はモラハラの元彼と別れて「他人に振り回されるのはもう真っ平、自分の幸せは自分で決める!」と思えてよかったです。だからって元彼に感謝はしてないし、『59番目のプロポーズ』のアニマルパニックでリベンジしたいですけど(笑)

アル:彼と草むらにカマキリの卵を探しに行くといいよ!

Text/アルテイシア

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