以前、≪「なぜ努力してるのに結婚できないの?」東大卒女子に婚活カウンセリング①≫に登場してくれた、東大卒女子のAさん(30歳)
アドバイスを実践して成功率が上がったものの、新たな課題も見つかったそう。
本人いわく『私にとって「男尊女卑じゃない、リベラルな人」は絶対譲れない条件で、だったらこだわった方がいいとアルさんにも言われましたが、私の求めるレベルは一般とは違うようなんです』。
「男女平等についての意識の差」は悩める女子の多いテーマなので、深掘りしたいと思います!
男女の感覚の違い
A:たとえば男女別姓の話になった時「え、名字変えたくないの?なんで?」とか聞かれるんですよ。べつに私は絶対変えたくないわけじゃなくて…。
アル:「普通は女が変えるでしょ」という前提で話されるのがイヤなんでしょ?
A:そうなんです!でも「よっぽどの理由がない限り、それは女のワガママだ」みたいな人が多いですよね。
アル:そういう人に「なんで女のワガママなの?」と聞いても、マトモな答えは返ってこないよな~。
A:「だって男の名字にするのが一般的でしょ」とか。それは事実ですが、自分たちがどちらを選択するかは個別に検討すべきことですよね?
そもそも「男だから名字を変えない」が真であれば、その対偶たる「結婚にあたり名字を変える者は男ではない」が真になってしまうけれど、5%程度とはいえ妻の姓に変える男性は存在するわけで、その主張は論理的におかしいですよね。
アル:あはは!対偶って言葉、ひさびさに聞いたわ(笑)
まあ私も「一般的でしょ」と言われたら「だから?」と真顔で返すけど。
A:男性の前でそこまでキツくは言いませんが、「女性は職場で通称を使うこともできるし」→「それは男性も使えますよね?」「夫の名字になることに幸せを感じる女性もいるよね」→「もちろんそういう女性は変えたらいいと思います」と話してるうちに、どんどん微妙な空気になっていくんです。
アル:Aさんの言ってることは全面的にわかるよ、私も生粋の男尊女卑アレルギーだから。
ただ「自分がもしこの日本で男として何十年も育ってきたら、我々のような感覚が完全にはわからない」というのも理解できるのよ。
逆を言うと、この日本で女として何十年も生きてきた我々には、男の感覚も完全には理解できないよね。
A:たしかに…私が今の日本に男として生まれていたら、現在の自分とは考え方が違うでしょうね。自分が名字を変えるなんて、相手によっぽどの事情がなければ考えなかったかもしれませんし。
アル:たとえばうちの夫は超リベラルな人だけど、感覚的なところで「できるなら自分が養いたい、妻の収入をあてにしたくない」という思いがあるようなのよ。「べつに2人で家計を運営すりゃええやん」と私は思うけど、やっぱり何十年も生まれ育ってできた「感覚」みたいなものって、理屈ではないのかなと。
A:理屈じゃなく感覚なんですね。
アル:そう、そこで「男が養うから男の方が上、妻は家事をしろ」みたいな人だったら論外だけど、「夫と妻は完全に平等、家事も分担、でもできれば養いたい」と言われたら「そうか、キミはそう思うのだね」としか言いようがないというか。
A:たしかに…私ももし男性として生まれていれば、お金を稼ぐことや出世することへのプレッシャーは今よりずっと強かったと思います。
アル:「この国で女として生まれ育った私と全く同じ感覚を、この国で男として生まれ育ったキミも持ってくれ」というのは、やはり難しいと思う。逆を求められてもきっと無理だし。
A:それを胸に刻んでおけば、男女平等についての意識の差も受容できるかもしれません。
アル:うちの夫も男女別姓の話になったら「そこまでこだわらなあかんか?」と言うだろうけど、説明すればちゃんと理解してくれると思う。
「最初から完全に理解してくれる人」ではなく「肌感覚ではわからないけど、こちらの価値観や考えを理解しようとしてくれる人、そのうえで話し合えて歩み寄りができる人」であれば、パートナーになれるんじゃないかな。