一気に距離が縮まるトーク

アル:Aさんに必要なのは、個別のアドバイザーだわ。「男はアップが好き」とか一般論じゃなく、Aさんに合わせたアドバイスができる人。

A:だからアルさんにお会いしたかったんです。たとえば私、共学育ちなのに「女子校出身で男慣れしてなくて男嫌いに見える」と人生で何度も言われていて。

アル:うん、見える。私の同級生に多いので、親しみを感じる(笑)。
Aさんは冗談とか言う?

A:私、冗談が言えなくて。

アル:それも「お堅い・真面目・男慣れしてなくて男嫌いに見える」と言われる原因だと思う。でも、私はAさんと話してると面白いよ。

A:真面目に言ったことが「面白い」と笑われることは割とあります。

アル:そこをどんどん出していった方がいいよ。だってさ、東大卒の真面目っぽい男性に真面目な話ばかりされたら、どう思う?

A:やっぱり緊張しますね。こっちも真面目な話をしなきゃって。

アル:「絶対ふざけたこと言えない」って思うよね。そうすると、笑顔のない時間になってしまう。

A:笑顔のない時間…たしかに。

アル:私は大学名を言って「頭いいですね」と返されたら「でも私、運動神経ゼロなんです。登山した時も私だけ四つん這いで登ってて、スメアゴルと呼ばれました」とか言うのよ。すると笑顔で会話が弾むし、一気に距離が縮まるから。
Aさんはズッコケエピソードはある?

A:うーん…しょっちゅうエレベータに挟まるとか。

アル:それいいな!なんでしょっちゅう挟まるの?

A:距離感をつかめないんです。

アル:よし、そのエピソードは積極的に話していこう。「私、しっかりしてそうとか言われるけど、しょっちゅうエレベータに挟まるんです」と言ったら、男子は安心するよ。
他は何に挟まるの?

A:挟まるのはエレベータぐらいですけど(笑)…あと絨毯の目につまずくとか。

アル:乙女ゲーのヒロインがよくやるやつね。東大卒でドジっ子属性はギャップ萌えになるので、どんどん活かしていこう。
キャピキャピしたブリッコ女が「つまずくんですぅ~」って言ったら腹立つやん?

A:男性にはモテるけど、同性には嫌われますよね。

アル:でもAさんが言ったら「意外と抜けてて面白い人」という印象になって、男女共に好かれるよ。いい意味でのスキになる。

A:スキがなさそうって言われます!

アル:めっちゃなさそうやもん。私が同世代の男子だったらしゃべれないわ。

A:そんなに…?

アル:若い男は特にビビるからさ。私は広告会社時代、海外旅行によく行ってたけど「ゴージャスな旅を好むバリキャリ」的なイメージで見られてた。
でも実際は山で遭難しかけて、ヒッチハイクとかしてたんだけど。

A:そうなんですか!

アル:ボルネオに行った時、スーパーに蚊取り線香を買いに行ったら英語が通じなくて、蚊取り線香の絵を描いたら、うずまきパンが出てきた。

A:あはは(笑)!

アル:「ごっつええ感じのコントかよ!」って。それで蚊を叩くジェスチャーをしてたら「おかしな日本人がいるぞ!」って店中の客が集まってきた。

A:そのお話、面白いですね(笑)

アル:こういうズッコケエピソードを語ると、くすっと笑えて壁がなくなるのよ。
あとギリシャのパルテノン神殿に行った時「ペガサス流星拳―――!!」と叫んでギョッとされたとか、そういう話も盛り上る。

A:ほんとそうですね!なるほど!
エレベータに挟まるのとか私にとって日常なので、とりたてて覚えてないんですが、探せば見つかると思います。