バーベキュー合コンでの女の戦い

学生の頃、バーベキュー合コンのようなものに出かけました。

荷物を広げて、いざパーティスタート。
なんとなく男性は火おこし、女性は食材切りという感じで流れていました。
即席台所に女子が群がって、彼女達のちょっとしたプチ料理できるアピールタイムが始まりました…。

元々料理は得意ではないし、包丁だって数本しかないし、そのアピールタイムに割って入るほどアピールできることないし…。
でも、私だけ何もしないって言うのは悪いかなと思い女性陣に「私も何か手伝う!」と声をかけたのですが、「ナオは、ビールでも飲んでて!」とビールを手渡されてしまいました。

そのままビールを飲んで談笑していると、女性陣が「お肉焼けたよ!」「お野菜出来たよ!」と、どんどん持ってきてくれました。
私は「ありがとう(^^)」と、ただただ飲んで食べていましたが、そこにいた男性に「お前も少しは働いたら?○○ちゃんとかいい奥さんになりそう」と言ってきました。
私は、当時若かったので、「こいつは見る目が無い!私だって野菜ぐらい切れるのに。表面的なことばっかり見て!」と性格の悪いことを心の中で思っていました(笑)。

そして、バーベキューも楽しく終わり片付けの場面、みんながワイワイと洗い物や片づけをしていたのですが、そもそも台所周りを何もやっていなかったので手を出すタイミングがなく、そこにあった焦げた網を持って、一人離れた洗い場でゴシゴシ洗っていました。

当時の私に「私、網洗ったんだから!」などとアピールすることはできず、洗った網をそっと元に戻しました。
バーベキューの帰りにまた男性に「お前は本当に飲んで食べていただけだよね!」と言われ、「えへへ」と答える私。

当時は、これでいいと思っていました。
むしろ、野菜を切るくらいで料理できる自慢している女子や、かわいらしい洋服に巻き髪なんて姿を毛嫌いしていました。
さらには、そういう女の子を好きになる男性に「見る目が無い!」などと思っていました。

かわいらしい子は結婚というビジョンを持って突き進んでいた!?

振り返って考えてみると、そういうかわいらしい女の子たちには、
「ナオは、そういうこと(女の子らしいこと)はしなくていいの」
「ナオは、男に媚びるような女にならないで」
「ナオのその裏表のない感じがいいんだよ」
と褒め言葉(ほんとに?)をよく言われていました。

しかし、媚びないだけならまだいいですが、むしろ肩肘張って、かわいげがなかったので、全くモテなかったです…。

私が毛嫌いしていたかわいらしい格好して、料理上手アピールをしていた女性達、みんな素敵な彼氏を捕まえてさっさと結婚していきました。
そして見る限りでは、今もなんだか幸せそうにしています。

今になって、やっと分かりました。
彼女達は自分の幸せを掴むために、あの頃からしっかりビジョンを持って突き進んでいたんだと。
「素敵な旦那さまと結婚して、楽しい家族を持ちたい」という彼女達のビジョン。
自分自身のことをきちんと分かっていたからこそ、突き進めたんだろうなと思いました。

それに比べ私は、人の評価(特に女友達)や周りの目を気にしすぎて、自ら損ばかりする選択をしていたように思います。

確かに、男性に媚びない女って、女性に好かれますよね。
そもそも「媚びる」という言葉が良くないのかな。
でも、ほとんどの人が「恋人は欲しい」って思っているだろうし、「素敵な人を目の前に自分をかわいく見せたい!」とか「自分のいい所を分かって欲しい!」と思うことは普通ですよね。

私みたいに、むしろその気持ちを隠して何になるんだろう?
しかも、当時の私はその隠れている私のいいところ(自分でもよくわかっていません…)を見つけ出してくれる人こそ、真の男!みたいな感覚を持っていました。