手作りごはんに箸もつけない。今思えば、昔の同棲相手がヤバすぎる!

書くネタがない! そういう時にはミクシィを開くことにしています。10年前の同じ日に何をやっていたのかを調べると、意外とネタが見つかる。というわけで開いてみたら10年前には更新をストップしていた。残念。仕方がないので15年前の8月3日の日記を覗いてみたら、恐ろしい記述があった。

我が家に副菜と汁物は必要なし!

タイトル:副菜拒否
「晩御飯の話なんですが、メイン(焼き物か揚げ物)に副菜(だいたい煮物、もしくはさつま揚げの焼いたヤツとか)、汁物(味噌汁)に小鉢(漬物とか)を用意していたんですが、ここ1年で気が付きました。我が家の晩御飯に副菜と汁物は必要なし!
だって、副菜と汁物には、一口も箸つけてくれないことさえあるんだよね。昨日、一昨日と出した冷奴も一口も食べてなかったし。メインが余る分には、翌日のわたしのお昼ご飯にまわせるけど副菜だけだとちょい微妙なことが多いし。ちうわけで今日の晩御飯は白いご飯とチキン南蛮ほうれん草のバター炒め添えオンリーです」

うっかり見つけた真夏のホラー……当時の同棲相手がヤバすぎる。人が作ったごはんに箸もつけないとかどういうこと? 当然コメント欄は、「え? 作ってもらったものを残すってことが、普通な人なの?」とか「愛おしい人がつくってくれてるのに残すなんてダメだなぁ」など、非難の嵐がごうごうに吹き荒れているのですが、そこに弁解というか、その同棲相手のことをいちいち擁護するリプをつけているわたしもヤベー!

「今日のほうれん草&エリンギソテー、綺麗にエリンギだけ食べてたよー。どんな偏食っぷりだろうねw」とかのたまっている過去のわたしに、草なんて生やしてる場合じゃなく早く逃げろ! と言ってあげたいが、そんな男に囚われていた過去のわたしのお陰で、エッセイのネタに出来ているわけで、ありがとう15年前のわたし(涙)。

別れようとはしない友人知人には…

その一年後には、同棲相手と無事に別れることになるのですが、改めていま振り返ると見事すぎるほどに見事な共依存ですね。周囲の友人たちが心配して「その人、大丈夫? ひどくない?」と遠まわしにヤベーやつだってことを認識させようとしてくれているのに、まるっきり届いていない様子が自分ながらに怖い。むしろこんなにも偏食なひと、ひとりにしたらダメになっちゃうから、くらい思っていた。

パートナーへの不満をいつも漏らしているのに、絶対に別れようとはしない友人知人の話は、そういう愚痴を介したコミュニケーション方法というか、むしろ惚気ですか? と聞き流すことにしていたけれども、あまりに酷い状況じゃない? っていう場合は「副菜にも味噌汁にも箸もつけない男に、囚われていた話」を披露することにします。

Text/大泉りか