悪口を言うと落ち着く?本当の理由

心理学には認知的不協和という考え方があります。
人間って、自分にとって都合の悪いこと、認めたくない嫌なことがあると落ち着かないのよね。
これを認知的不協和といいます。

この状態が続くと、心理的に不安定になるために、人間は認知的不協和を減らすように行動するのよ。

有名なのは喫煙の例。タバコを吸う方にとって、「タバコは健康に悪い」という現実を認めるのは嫌なこと。
だからこの認知的不協和を減らすために、人によっては「タバコを吸っても長生きの人もいるし、いいさ」「交通事故のほうがよっぽど怖いよ」などと考えることもあるわけ。

悪口も似たような心理が働きます。たとえば自分に自信が無い部分があるとしましょう。
そうすると自分の自尊心が保てないわよね。
そこで、悪口のターゲットになる人間の悪い部分を指摘することで、認知的不協和を減少させようとするのよ。

「アイツだって、こんな奴なんだから(だから私もこのままで大丈夫)」

アナタが自覚しているかどうかは別として、こういう理屈なのよ。
で、悪口に食らいついてくる人と言うのも、それによって自分の認知的不協和を減らそうとしているわけね。

「そうそう、そうだよね(だから、私もこのままで大丈夫)」  というわけ。