同棲を提案されたミカコちゃんは…

結婚前の確認事項と言えば宗教と持病と借金なのでしょうけど、まだ同棲の段階であればそこまで聞く必要はないでしょう。ひとつ屋根の下に暮らそうとも、戸籍上はまだ赤の他人なのですから。それよか、ひとつ屋根の下に暮らすにあたって、もっと日常的な事柄を確認しておく必要があります

7~8年前だったかな、当時とある男性と同棲の話題が持ち上がりました。結局は流れたのですが、同棲に躊躇するミカコちゃんに対し、彼の放った言葉が印象的でして。

ミカコちゃん「同棲すると、2リットルのペットボトルのお茶をそのままラッパ飲みできなくなるから嫌だ(いちいちコップに注ぐのが面倒)」
彼「他には?」
ミカコちゃん「同棲すると、風呂上りに全裸でウロウロできなくなるから嫌だ」
彼「両方とも、そのままの習慣としてやってくれてOKである」

当時のミカコちゃんは、同棲することにより変更せざるを得ない生活スタイルがあると決めつけていたのです。同棲後は2リットルのペットボトルもシェアすることになるのだろうから、独り身のときみたいにラッパ飲みはできなくなる、と。同棲後は相手の目線もあるのだから、独り身のときみたいに風呂上りに全裸でウロウロできなくなる、と。

しかし、相手に話してみれば、意外と「その生活習慣そのままで構わんよ」なーんて嬉しいどんでん返しもあったりするわけで。そう思うと、こりゃー言わなきゃ損でしょ。

変えたくない習慣をカミングアウトしよう

ミカコちゃんにとっての「2リットルのペットボトル」や「風呂上がりの全裸ウロウロ」のように、どなた様にもあるはずです。できれば変えたくない生活習慣が。それをお互いにカミングアウトし合うことで、同棲への熱量がグッと前向きになること間違いなし! 

むろん、カミングアウトされた事柄をゼッタイに容認しなければならないとも限りません。「お茶はそれぞれ別にしよう」「しかし全裸でウロウロされるのは困る」など、苦言を呈されるパターンもあるでしょう。それでも、それぞれ心の中だけで「同棲に際し我慢を余儀なくされる」と被害妄想になるよりはよっぽど健全です。

さあ、変えたくない生活習慣は遠慮なく打ち明けましょう。

Text/菊池美佳子