桃色、緑色、そして青色…うっとりする「ソーダパフェ」を求めて、京都に行こう

行楽の秋、純喫茶を訪れよう

京都タワーの画像京都タワー

遅れてやってきた夏もそろそろ終わりを迎えそうな、そんな兆しが見えてきたこの頃。皆さまはいかがお過ごしでしょうか? 行楽の秋、ということで少し遠くまで足を伸ばしたくなる季節ですね。とはいえ、まったく知らない土地へ目的なく出掛けるのはためらってしまうもの。そんなとき、頼りになるのは「純喫茶を訪れる」という楽しみ方です。

思い返せば、純喫茶をきっかけに訪れた街は数えきれないほど。本来、出不精で面倒くさがり屋の私にとって純喫茶は「楽しく過ごせる場所」「愛すべき対象」というだけではなく、時間軸や生き方を変えてくれたといっても大げさではないほどの存在なのです。

今回紹介するのは、そこに純喫茶がなかったら下車することがなかったかもしれない土地で出会えたお店、「マリ亞ンヌ」について綴ります。京都駅からJR東海道山陽本線新快速で一駅目の「山科駅」から京都市営東西線に乗り換えて2駅、「椥辻駅」(なぎつじ、と読むそうです。知らない地名を覚えていくことはとても嬉しい)の1番出口から2、3分歩くと見えてきます。

心のオアシス「マリ亞ンヌ」でのひととき

マリ亞ンヌの画像マリ亞ンヌ

まず視界に入る外観には、大きくてまるい窓が6つ。外からは店内の様子が見えないため、「はじめて入る時は勇気がいるみたいだよ(笑)」と話して下さった、二代目マスターの奥田真哉さん。昨年発売した書籍『クリームソーダ純喫茶めぐり』の取材で初めてお邪魔して以来、2回目の再訪ですが、その間もSNSを通じてお互いの日常を報告していたおかげか、久しぶりな感じはあまりなく、すっと会話に入れたのです。

先日訪れた時は、窓の向こう側に黄金色の稲穂が揺れていて、近隣の子供たちが作ったという鮮やかな案山子たちが気持ち良さそうに太陽と風を浴びていました。まるい窓のせいか、どこか船の中にいるような店内と、長閑な田園風景が広がる外の世界のコントラストが美しくて、珈琲を片手にいつまでも見惚れてしまいそうです。

マリ亞ンヌの画像
マリ亞ンヌの画像

食事メニューも豊富で、訪れる人たちそれぞれに好みのメニューがあるため、どれが人気メニューとは一概に言えませんが、私が惚れ込んでしまったのは「ソーダパフェ」昨年の書籍はクリームソーダを紹介するものでしたので取材対象ではなく、純粋に味わって帰ったのですが、いずれこちらについても詳しく話を聞いてみたいと思っていたのでした。

マリ亞ンヌの画像ソーダパフェ

元々あった「桃色」と「緑色」に加えて、今年の夏から3色目として「青色」が発売されました。それは以前、奥田さんとのやり取りの中で「青色があったら綺麗かもしれませんね」という私の言葉を覚えていて下さって生まれた一品でした。写真にて拝見していましたが、自分の目で確かめたその美しさと透明感、飲んだ時の爽快さは誰かを誘って一緒に飲みたくなるほど素敵なものでした。

マリ亞ンヌの画像
マリ亞ンヌの画像シュガーポット

帰り際、奥田さんご家族、そして可愛い猫と犬たちも一緒に見送って下さいました。長い間ご自分の店という空間を大切にしている、そんな思いが伝わってくるからこそ、訪れる人たちも居心地の良さを感じるのでしょう。こうして知らなかった街が好きな街になり、どんどん増えていって、色々なところに導かれるように足を運んでは穏やかな時間を過ごせています。

マリ亞ンヌの画像

寒くなる冬がやって来る前に、純喫茶をお目当てにまだ見ぬ街を目指して訪れてみませんか?

Text/難波里奈

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