王城
ナポリタンやミートソースは今では珍しくなった太麺を使用し丁寧に手作り。珈琲はイギリス方式を採用し、「飲む人から見てカップの取っ手を左側、スプーンの持ち手を右側」に置かれます。
とはいえ、好きなように飲んでもらえればとのこと。注文後、空カップと銀色に光る容器に入れられた砂糖とミルクが先に運ばれてきて、珈琲はテーブルで注がれることも嬉しい驚きです。
「体にやさしいものを」と漢方を専門とするオーナーが考案したメニュー、黒糖生姜ミルクは甘さと熱さが絶妙で寒い季節にはしみじみと沁みわたります。
王城
帰り際、レジに置かれているマッチ箱を1つお土産に。そこに書かれているのは「憩いの殿堂」の文字。
慌ただしい毎日の中で、せめて純喫茶にいる間だけでも自分の時間の王様でいてほしい、という店の思いに甘えて思う存分のんびりと。
Text/難波里奈
難波里奈『純喫茶へ、1000軒』
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※2016年1月19日に「SOLO」で掲載しました
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