友達に「恋人ができた」と言われると、嫉妬する。恋愛感情はないのになぜ?

友達に恋人ができると嫉妬してしまう

男友達と抱き合っている女性の画像 Priscilla Du Preez

 昔から、男女問わず仲のいい友人に恋人ができると、思いっきり嫉妬をしてしまう。

 女友達に関しては、「私よりも優先順位が高い存在ができてしまったんだなあ」なんていうことを厚かましくも思ってしまう。女同士が一番仲良くなるのって、やっぱり難しいことなんだとしみじみ思ったりする。
女として生まれると、男の人とか子どもとか、いい意味でも女友達や自分自身がどうでもよくなるほどに大切な存在ができてしまう。これは、女に生まれた特権のひとつでもあるんだろうけれど、友人関係を築く上ではとても悲しく思うことが、たまにある。

 男友達は、どうなんだろう。特に、性別を意識したことはなかった。友達は友達だ。
お互いに好意がないから当たり前ではあるのだけれど、身体だけの関係になったことも恋愛関係に陥りそうになったことすらない。でも、「恋人ができたんだよね」と言われた瞬間から、奥底からドロッとした醜い感情が湧き上がってくる。自分のなかの得体のしれない物体を必死になって抑え込み、「おめでとう」なり「よかったじゃん」なりを言っている気がする。

 もちろん、恋愛感情などというものではない。自分のなかで友達として好きなのか、それとも異性として好きなのか、という感覚の区別はできている。恋人ができると思いっきり嫉妬をする、と言っておきながら矛盾しているのは承知なのだけれど、「私なんかと遊んでいる暇があるんなら早く彼女のひとりでも作ればいいのに」とすら思っている。
恋愛感情があるわけではないから、他の女の人に取られたくないとも、女性として愛されたいとも思わない。なのに、嫉妬をしてしまう。この時の感覚は反射神経みたいなもので、自分でも自分を理解できない。