「恋愛はしなくていいんだよ」みたいな風潮も好きになれない
でも、私って偏屈だから「恋愛はしなくていいんだよ」みたいな今の世の中の風潮も好きではないんですよね。「恋愛は必ずするべきで、そうでなければ一人前の大人になれない」という考え方から脱却し、自分を大切にしてくれない男性と我慢をして恋愛するくらいなら、自分ひとりで生きていったほうがいいと思うだけです。
恋愛、結婚、出産を含めた我々の人生には選択の余地があり、人の目や世の中の「普通」や「常識」に振り回されたりせずに、他者の意見を自身で咀嚼して考え、選択をしていくことが大切だと私がずっと考えています。それはさんざん色んなところで言い続けているのですが、別に恋愛がしたいならすればいいし、男と寝たいなら寝ればいいし、恋人にうんざりしているならしばらく会うのを辞めたりすればいい。なぜなら、誰にでも自由に選択できる権利があるからで、その選択に対して誰かが責任を取ってくれるわけでもないからです。
そんな風に思ってはいるものの、この前飲んでいる友達がヒモを飼っているというので話を聞いてみると、すぐバレるような嘘をつく現在無職で浮気相手がたくさんいる元ホストを高円寺の道端で拾って養っているらしかった。「誰に話してもそんな人、辞めたほうがいいよ」と言われるとも話してくれた。
そりゃ、そうだ。私も同じような話をした。それでも、「これからもずっと一緒にいるんだと思う」と彼女は言っていて、その未来に対する絶対的な感覚と理屈のない愛情が、とても美しく思えた。私は、あらゆる人間関係において「私にはこの人しかいない」だなんて一度だって思ったことがないから。今までもこれからも、きっと手に入らない気持ちなのだと思う。
これは私がきちんとした恋愛をしてこなかったから、理解できない考え。そして、だからこそ私はこの文章を書いているんだろうけど。
Text/あたそ
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