「例のプール」をご存知でしょうか。東京都内の某スタジオにあるプールなのですが、AVの撮影にもよく使われていることから、いつしか「例のプール」という俗称で呼ばれるようになった、知る人ぞ知るスポットです。エロ業界の関係者として、いつか一度は足を運んでみたい！ そう願っていたものの、なかなか機会も得られないでいたのですが、つい先日夢が叶うこととなった。以前、ユーザーに取材させていただいたことのあるSMパートナーマッチングアプリのLUNA、その周年イベントが例のプールで開催されるということで、運営代表のひのさん（おだやかな眼鏡男子）から、お声を掛けていただいたのです。
例のプールをナマで見られる上に、SMパートナーマッチングアプリの愛用者（＝SM好き）が200人超集まる大規模な催し。しかも、SMショーやら、SM体験ブースやらもあるという。そんな楽しそうな会、いかないわけがない！ ということで、以前にも LUNAのイベントに参加したことがあるのですが、巷のフェティッシュパーティーとは違って、奇抜な服装をしている人が少ないという特徴がありました。
今回は、パーティーなので、会場にはめかしこんでいる方もいて、SMっぽい雰囲気のある赤や黒のレースのドレスだったり、艶やかな着物やシュッとしたスーツでキメてる人もいるけれど、フェティッシュパーティーでよく見かけるような、バリバリのボンデージスーツでケツが丸出しの人とかは、ほぼいない。わたしとしては、そこに「このごく普通に見える人たちが……SMが好きなの……！？」と逆に興奮を覚えました。先入観が裏切られれば裏切られるほど、取材する価値があるわけで、そういう意味でLUNAのイベントには「これがリアルなSM愛好者たちの姿！」と驚きがあるのです。
SMショーで特に印象に残ったもの
SMショーで特に印象に残ったのは、緊縛されて吊り床にぶら下げられ、さんざ責められたモデルが、ようやく吊り床から下ろしてもらえたと思いきや、太ももとふくらはぎを結んでいる縄を解いてもらえないという責めで、床に倒れ込まないよう、モデルさんが必死に片足ケンケンパで頑張っている姿です。傍からみるとバカバカしいけどやっている本人は至って真摯であることに、妙に胸が熱くなったばかりでなく、わたしもたまには、何かを全力投球でがんばろうと思ってしまった……。
ところで例のプールですが、想像していたよりも小さかったし、水に入ることもできなかったけれど、映えスポットとして公開されていたので、自撮りなどして楽しませていただきました。せっかくなのでインスタグラムにアップしたところ、知人に「例のプールっていくらで借りれるの？」とコメントがついたけど、そんなこと知りません、自分で調べてくださいよ（笑）！
Text／大泉りか
