40代半ばになって思うこと

しかし、実際に40代半ば、“若くない女”になって知ったのは、“若い女”として得したことはたくさんあったのは確かだけど、若い女でなくなったからといって、損をするようになったわけではないということです。

男性とごはんを食べるとき、奢ってほしければ、素直に「奢って~!」とお願いさえすれば大概奢ってもらえるし、ラブホテルは……機会があったら試してみます(笑)。エロライター的な仕事だって、“熟女”という立場からエロの現場をリポートすればいいだけだし、新しいジャンルに飛び込みたいときは、これまでのキャリアを評価してもらえる。結局のところ若さを失ったとて、差し支えはなかった。

というわけで、若い頃「そんな感じで、年を取ったときにどうするの?」なんて脅しを掛けてきた人々に、いま言いたいのは「いざ年を取ってみたところで、特に困ったことなんてないし」ということです。

Text/大泉りか
初出:2021.07.24