7月14日の公開初日のレイトショーで「ヘルタースケルター」を観てきました。
発売当初に読んだ岡崎京子の原作もかなりのインパクトだったし、
この映画をめぐる様々な情報や試写の前評判など読み漁りすぎ、
そして、鑑賞後も、軽々しく感想を書けない、、位、この映画に乗っ取られていて、
なかなかブログに感想を書くに至りませんでした。
鑑賞後は、瞑想してても、ヘルタースケルターの映像がフラッシュバックして、
なんだか、クスリが抜けない感じ。
この映画自体が、ドラッグであり、骨の髄まで夢中にさせる中毒性があります。
もちろん、映像も、配役も、沢尻エリカのハマりっぷりも、
監督の魂の込め具合も、水原希子の猫顔っぷりも、
窪塚洋介の片手の乳房もみの妙なリアリティーも、
とっても面白かったし、とっても素晴らしかったです。好き!
マイケルジャクソンが亡くなった時に、
「ポップカルチャーの終焉」と言われましたが、
この作品が2012年というこのタイミングでカタチになり、
注目され、「事件」と賞賛されていることは、
時代の流れの中での重要な意味を持つ気がしてなりません。
世の中で話題になるものには、隠されたメッセージがあると思います。
私が映画を観終わった直後の感想は、
「神様、私にりりこみたいな美しさを与えてくれなくて、本当にありがとう!」でした。
エンドロールを眺めながら、ひっそりと安堵の気持ちで満たされていました。
私は「消費される女性性の終焉」を感じたのです。
これからは、エロス・オーガニックの時代が来る、と。
若さも美しさも使い捨てで、消費されちゃうんだよね。。。
若さが無くなった大人女子は、外側じゃなくて、内面勝負でいかないとね。。。
これからはハートチャクラの時代だから、今まで通りにはいかないよね。。。
みんな、気づくよね、この映画を反面教師にするよね。。。
そんな、新しい時代の到来を感じていたのですが、インターネット上での感想は、
「りりこみたいに美しくなりたい!」「オンナを楽しみたい!」
「メイクもファッションも、もっと楽しみたい!」
と、オンナたちが、逆に消費活動に駆り立てられていたので、正直、ビックリしました。
漫画だったら、手をくわえて、「あわわ…」と吹き出しがつけられていたと思います。
顔文字だったら、(((((((( ;゜Д゜)))))))アワワワワワワワワワワワ
「時代は変わらない。。。原発はなくならない。。。。」
そんな落胆に似た気分になりました。
「女の美しさって…」「女の若さって…」と、
映画を観た翌日、頭がぼんやりしたまま、向かった先は、「まつ毛エクステサロン」
上下バッチリ130本つけてもらいました。
赤いドレスも思わず買っちゃったよ。。。
そう、私の中のタイガー・リリィがうずき出すのです。
オンナは、タイガー・リリィを飼いならしながら、生きていく。
愛でたり、突き放したり、見て見ぬふりをしたり…
どういう風に飼うかは、自分次第。
それが、オンナである宿命なのかもしれません。
最後に…
劇中、一番衝撃的だったシーンは、
鈴木杏ちゃん演じる女検事が
「どうして神様はまず私達に若さと美しさを最初に与え、そして奪うのでしょう」
というセリフを口にしたこと。
あのセリフを…
杏ちゃんに…
「青い鳥」時代の杏ちゃんを知っているだけに、魂をわしづかみにされました。
魂を揺さぶられる度250%
副作用に気をつけつつ、映画の世界観に溺れてみるのもいいと思います。
これは、「オンナの踏み絵」だと思います。