世間から求められるアイドル・女の子像
――今、社会ではどんなアイドル像が求められていると思いますか。
自分の言いたいことをちゃんと言える人です。でも意見も、ちゃんと突き抜けている人。わたしの少年院は行き過ぎだけど、「……アイドルなのかな?」くらいの人が増えてくれたら、生きやすいですね。絵恋ちゃんとか、やっぱり凄いですよ。オタクからのクソリプもバサッと面白く返してて。
――女性側からも、いろんな人が出てきたら「あ、これアリなんだ」「我慢しないで言っていいんだ」って、安心できるかもしれません。
それこそ、アイドルが恋愛してもいいんじゃないかなって思いますよ。ガチ恋系のファンを増やしている子も、私生活は結構エグかったりする。それだったら、ひっそりと真面目にお付き合いをしている方が、断然いい。極端に恋愛に興味がないか、めちゃめちゃ男好きかのどっちかがアイドルとして跳ねるんですよ。法則っていうか…周り見ててもそう感じます。私生活で経験値上げて、それでオタクに還元しているんだから、それでよくない? って思っちゃう。
――ステージ上で輝いていればいい、と。
アイドルの私生活まで踏みこもうとするのって、気持ち悪いと思うんです。恋愛禁止だとしても、誰もお前とつながらないよって思うし。でも、やっぱり地下アイドルだと距離感が近過ぎるのかな。
――今、戦慄さんは恋愛禁止を謳ってないですよね?
はい。でも、できても隠さないですよ。彼氏できましたって、言っちゃうかもしれない(笑)。
――若い女性で、可愛いのに自信がなくてはっきり自分の意見を言えなかったり、愛されたいがゆえに、つい自分を偽ってしまう人も多いです。なかなか自分を出せない人については、どう思いますか。
可愛くても自分に自信がない人、いっぱいいますよ。本当はギャルめのファッションが好きなのに、異性ウケを狙って甘めの服を着たりして。でも、ニーズを汲んで、それを実行できるのも、それはそれでいいことじゃないかなって思うんです。
――それはそれで、美しい努力だと。
最初っから自分を全面に押して、「見て!」「理解して!」っていう人より、様子を見ながら「実はこういう感じでした」って後から言ったほうがいいこともある。アイドルも、それで離れていく人もいるけど、最初からファンがつかないよりはマシですよね。
――まさに、戦慄さん自身が体験した流れですね。
でも、基本的に恋愛は素直が1番いいですよね。モテテクって、駆け引きが多いじゃないですか。それで釣れる人って実際どうなの? って思っちゃう。ぶりっこって、なんだか安っぽいイメージがあって。
――最後に、戦慄さんのアイドルとしての今後の目標は?
つい口が悪くなっちゃうけど、もうTwitterの炎上とかはやめたい……。今までは、たくさんの人に見られている自覚がまったくなかったんですよ。変なバズり方は避けたいですね。最近は「戦慄はもう文化人枠だよな」とか言われるんですけど、全然狙ってないんですよ。Twitterでフォローしてくれている人の層も変わってきたけど、色眼鏡もあるだろうし。数だけ増えても……って感じなんですよね。たしかに、やってることはもうアイドルではないけど。あくまでも、もうちょっとアイドルでいさせて欲しいかな。